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- 森兼 啓太
- "今のすべてがここにある!" 感染対策 IC LAB
商品情報
内容
感染対策に熱くなれる専門家の先生方が、「今知っておくべきトピック」「ここ数年に変化したテーマ」を語ります。
1~16階まで整然と項目立てられ、現代の感染対策を俯瞰できる構成になっており、「最近、感染対策を始めた方」、「時間はないけれど、最新の知識や情報を知りたい方」、「一から順序立てて学びたい方」、それぞれに合った使い方ができます。
序文
Opening Plenary
~ 領域全体を見渡して~
形大学医学部附属病院
検査部 部長・病院教授、感染制御部 部長
森兼啓太
感染症と人類の闘いの歴史は長く、有史以来感染症は人類の死因の上位を占めてきた。しかし、19 世紀に入って細菌やウイルスなどさまざまな病原体が発見され、20 世紀に入ると感染症の原因や成立に関する理解が進み、その制御も急速に進歩を遂げてきた。
米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Controland Prevention, CDC)が設立されたのが1946 年。当時は、米国南部にマラリアが風土病として流行しているような、今では考えられないほど市中感染症が優勢な状況であった。しかし、その後急速に制御が進み、感染症が死亡原因の上位から消えた。
その一方で、感染症の患者が収容され療養を受ける医療現場では、感染症の伝播が発生し続けた。それを効率的に制御するすべがまだ明らかではなかったからである。1968 年、CDC は、"Hospital Infection Program"という部署を設置し、医療現場での感染制御に本格的に取り組むこととなった。
この部署の当初の仕事は、医療現場での感染伝播、いわゆる「病院感染」の規模を知ることであった。どのような病院感染が主な問題であるかがわからなければ、それらを効果的に減少させるための対策を構築することができないからであった。
1980 年代に入って、CDC は主な病院感染の制御方法を具体的に示し、各種ガイドラインを発行していった。この過程で整理されていったのが、感染制御の各論である。「手指衛生」「洗浄消毒滅菌」「経路別予防策」など、われわれが当たり前と考えている概念は、この時代に確立していった。
本増刊は、1 階から16 階まで整然と項目立てされ、現代の感染対策の方向性を俯瞰できる構成になっている。今ではすっかり当たり前になったこの項目立ては、約50 年の感染制御の歴史において、先人たちが智恵を絞って整理した成果物でもある。
各階にはLab Master を配し、その領域が感染対策に果たす役割を概観できるようになっている。フロアを歩き回ると、領域別のさらに細かい各論として、最近変わった・新たな対策や、今も昔も変わらない対策などを紹介している。
各領域の専門家が、「今、知っておくべきこととやるべきこと」を皆さまに手っ取り早く知っていただく本書は、1 階から順に上って全体を通読していただいても構わないし、必要な階に上って短時間で理解する効率的な活用をしていただいても構わない。
読者の方々のお役にたつ一冊となれば幸甚である。
目次
・Opening Plenary(領域全体を見渡して)
・本書の使い方
【01 floor】
◆ICTのプロによるOpening Keynote
◆外科系医師によるOpening Keynote
◆内科系医師によるOpening Keynote
◆検査技師(臨床検査技師)によるOpening Keynote
◆ICNによるOpening Keynote
◆病院疫学者によるOpening Keynote
【02 floor】
◆洗浄・消毒・滅菌
【03 floor】
◆手指衛生
【04 floor】
◆各部門におけるファシリティマネジメント
【05 floor】
◆デバイス関連感染防止
【06 floor】
◆周術期感染防止
【07 floor】
◆在宅医療・高齢者施設
【08 floor】
◆感染症
◆インフルエンザ、ノロウイルス
◆クロストリディウム・ディフィシル、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)
◆結核、麻疹、風疹、MRSA、MDRA
【09 floor】
◆抗菌薬
【10 floor】
◆感染対策関連法規
【11 floor】
◆針刺し切創、職業感染
【12 floor】
◆ワクチン
【13 floor】
◆アウトブレイク
【14 floor】
◆ICT活動に有効な概念や考え方
【15 floor】
◆日本と世界における感染制御関連学会・団体の動き
【16 floor】
◆感染制御の地域ネットワーク
・COLUMN 中東呼吸器症候群(MERS)とエボラ出血熱
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書籍情報
- ISBN:9784840455817
- ページ数:280頁
- 書籍発行日:2016年2月
- 電子版発売日:2016年7月1日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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