内的対象喪失

矢吹 弘子 (著)

新興医学出版社

  • ISBN : 9784880025919
  • ページ数 : 152頁
  • 書籍発行日 : 2019年7月
  • 電子版発売日 : 2019年7月3日
  • 判 : B6変型
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥2,750 (税込)
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商品情報

失った心に精神療法(心理療法)はどのように関わりうるのか―。

本書では特に親子のテーマ、心身症状を取り上げ、内的対象喪失が心身に及ぼす影響と、失った大事なことに気づき受け入れるためのプロセスについて、症例を通しわかりやすく解説しています。

■ 序文

はじめに

心療内科医として臨床をスタートし、早30年の年月がたった。途中から精神分析的なケース理解と治療の奥深さに魅かれて、特に精神分析的精神療法を専門にするようになった。

その臨床を振り返る時、心療内科領域の臨床における「対象喪失」の重要性、なかでも「内的対象喪失」という視点の重要性をますます実感する一方である。

対象喪失は、精神分析が重視してきた概念のひとつである。それは、人が何か大事なものを失うことである。人の人生では好む・好まないにかかわらず必ずそれはおこる。親の死をはじめとする大事な人との別れはその代表的なものである。

大規模な災害や事故ではそこでおこる対象喪失もまた大規模であるために、個人の問題にとどまらず大変な社会問題となり、組織的な心理的支援が重要になることは周知のことである。しかし、仮に災害や事故・事件とは幸いにして無縁であったとしても、対象喪失は各人の人生にとって大きな問題である。


~中略~


本書では、対象喪失の中でもあまり知られていない、この「内的対象喪失」に着目する。それは、その人の心の中でおこる、他者からは気づかれにくい個人的な喪失体験である。

内的対象喪失は人生のさまざまな局面で大きな役割を演じ、心身に影響を及ぼすにもかかわらず、外からはわかりにくい。心療内科臨床では、内的対象喪失に対処しきれないことが問題の根源であると考えてよいケースに多く遭遇する。内的対象喪失は、わかりにくい喪失のため、すでに失っているということ自体に気がつかず、喪失を受け入れられないために心身に症状が出現していることが多い。本書では、著者が過去に学会発表したケースを元に再考したものと、臨床経験を元に主旨を損なわない程度に脚色・合成したモデルケースを提示しつつ、心身医療における精神分析的視点からみた対象喪失・内的対象喪失のかかわりを見ていきたい。

■ 目次

はじめに

第一部 内的対象喪失から心身症を紐解くにあたって

第一章 対象喪失とは何か

一 対象喪失の種類

二 外的対象喪失と内的対象喪失

第二章 ライフサイクルの精神分析理論

一 フロイトの精神・性的発達論

二 エリクソンのライフサイクル論

第二部 親の愛情をめぐる内的対象喪失と心身症

第三章 満たされない愛情と心身症状

一 満たされない愛情と神経性過食症

二 満たされない愛情と多様な身体症状

第四章 乳幼児期と内的対象喪失

一 乳幼児の心理的誕生 ─マーラーによる理論─

二 喪の仕事に必要な抑うつ態勢 ─対象関係論による乳幼児の心の発達─

三 ウィニコットによる「ほど良い母親」と「偽りの自己」の理論

─心のなかの「自信の核」の発達と抑うつ態勢─

四 ボウルビイによる愛着理論、乳児の対象喪失 ─母性的愛着の剥奪─

第三部 大人になるということと内的対象喪失

第五章 思春期・青年期の親からの自立と内的対象喪失

一 ブロスによる青年期の発達理論

二 親からの期待との狭間で

三 青年期の自立に際する親の側の困難

第六章 結婚と内的対象喪失(結婚するしない・配偶者の選択)

一 結婚・配偶者の選択をめぐって

二 獲得の影にある喪失

第四部 親になること・親であることをめぐって

第七章 期待する子ども像をめぐる内的対象喪失と心身症(世代間伝達)

一 子を持つということをめぐって

二 子への期待と内的対象喪失

三 親の期待と子の世代の心身症状

四 子どもを持つということの獲得的意味と内的対象喪失

第八章 成人期・壮年期(中年期)と内的対象喪失

一 ライフサイクルにおける成人期・壮年期(中年期)

二 中年期における自分自身に関する対象喪失

三 中年期における子どもをめぐる対象喪失

第九章 中年期における親をめぐる対象喪失

一 介護問題と内的対象喪失

二 傷つけてくる母親と仮の和解

第十章 老年期の内的対象喪失と親子

一 老年期の内的対象喪失

二 親と子の逆転

三 高齢者の内的対象喪失 ─エリクソン夫妻による第9の段階─

第五部 満たされない気持ちを心に収めること

第十一章 対象喪失の喪の仕事とは ─精神分析の理論─

一 フロイトの対象喪失とフリース体験 ─精神分析の創始─

二 対象喪失の「喪の仕事」とは

第十二章 対象喪失の喪の仕事に必要な態勢と妨げるもの

一 原始的防衛機制

二 悲哀の仕事を妨げる躁的防衛

三 喪失の躁的防衛が下の世代に与える影響

第十三章 親をめぐる外的・内的対象喪失の喪の仕事

一 対象喪失と心身症状の精神療法

二 摂食障害発症の背景と外的・内的対象喪失

三 子の側の青年期の自立と親の側の中年期の課題をめぐって

四 精神療法の経過 ─共感について─

五 精神療法の展開と終結


おわりに ─精神療法の仕事は喪の仕事─


あとがき

索引

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