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- 肥塚 泉
- すぐに役立つ外来耳鼻咽喉科疾患診療の「コツ」
商品情報
内容
日常診療にて遭遇する耳鼻咽喉科疾患の奥深い診断と治療、検査・処置について実践的なコツを紹介した一冊。
序文
編集企画にあたって
近年の医学の進歩・発展には目覚ましいものがある.その応用ともいうべき医療技術も,留まるところなく発展し続けている.これまでは主に医師から提供されていた様々な医療情報も,インターネットというグローバルな情報網の出現により,患者さんが直接データーベースにアクセスすることで,容易に得ることが可能となった.また類似の疾患に罹患しておられる患者さん同士のコミュニケーションも活発になり,ご自身の疾患に対する認識も高まっている.これに伴って我々医師側も,より高いレベルかつ正確な医学知識を維持し続けることが要求されるようになった.これら,我々医師を取り巻く医療環境の変化を鑑みて,本書を企画・編集させていただくに際して,① 耳鼻咽喉科領域全般にわたる最新かつ,「すぐに役立つ」情報の提供,② 温故知新,すなわち我々耳鼻咽喉科医が永年にわたって慣れ親しんできた様々な道具の正しい使い方を再確認し,今後さらに活かすこと,の2つの目標を設定させていただいた.これら2つの目標を叶えるべく本書では,これまでの成書とは若干異なった構成をとらせていただいた.執筆に際してもフォーマットは特に指定せず,執筆者の自由な判断にお任せすることにした.その結果,文章よりも図や写真で示す方が分かりやすいと思われる項目については図や写真が主体に,また反対に,文章で記述する方が分かりやすいと思われる項目については,図や写真をなるべく省略するというスタイルがとられ,編集者が意図した「すぐに役立つ」という目的を,ある程度叶えることができたのではないかと考えている.
執筆者の選定にあたっては,ご依頼するテーマに関して近年,発表あるいは執筆を積極的にしておられる先生方を選ぶことを心がけた.執筆者一覧を見ていただければ一目瞭然だと思う.新進気鋭の世代からベテランまで,「その道の達人」と思われる先生方から,まさに「アップツーデート」な内容の,興味深い原稿を寄せていただくことができた.若手の先生方には,ベテランの先生方がいとも簡単に行っている検査や処置,診断・治療のコツを,まさに手取り足取りのような感覚で習得していただけるのではないかと期待している.またベテランの先生方には,若い先生方が積極的に用いている最新の診断機器や治療法について,本書を通じて認識を新たにしていただけるのではないかと期待している.
本書は現時点では決して完成品ではないと考えている.読者の皆さんから是非とも辛口のご批判なりご感想を頂ければ幸いである.最後に,快く執筆を引き受けていただいた諸賢ならびに全日本病院出版会加藤百恵氏,古谷勲氏に厚く感謝申し上げる.
2008年 10月
肥塚 泉
目次
A.外来診断・治療で使う医療機器 -私はこう使っている-
耳内視鏡
内視鏡(観察・記録の進歩)
超音波振動メス(ハーモニックスカルぺル)
フレンツェル・ビデオフレンツェル
超音波診断(エコー)
嚥下内視鏡
外来処置用顕微鏡
電子カルテ
B.耳鼻咽喉科外来検査の奥の手 -実践と注意すべき点-
耳鏡検査
耳管機能検査
平衡機能検査
上顎洞穿刺・洗浄法
C.耳鼻咽喉科外来診断の奥の手 -ここがポイント・ここで悩む-
外耳道異物診断
心因性難聴診断
先天性難聴診断
頸部リンパ節腫脹診断
唾液腺腫脹診断
D.ありふれた耳鼻咽喉科疾患の治療 -私はこうしている-
外耳疾患
中耳疾患
耳管の障害
難聴・耳鳴
耳閉感
めまい
鼻疾患
鼻炎
副鼻腔炎
嗅覚障害
口腔内疾患
扁桃炎
咽頭炎
喉頭炎・腫瘤性病変・萎縮性病変
嚥下障害
胃食道逆流症(GERD)
味覚障害
E.てこずる耳鼻咽喉科疾患の外来治療
耳介軟骨膜炎・耳介血腫
外耳道真菌症
外耳道異物
癒着性中耳炎
好酸球性中耳炎
中耳コレステリン肉芽腫
鼻出血
鼻閉感
好酸球性副鼻腔炎
咽喉頭異常感症
声帯溝症の外来診療におけるコツ ̶治療を進めるにあたっての考え方̶
痙攣性発声障害
加齢に伴う嗄声
喉頭乳頭腫
顎関節症
F.困ったときに試す治療法
難治性耳漏のコントロール法
難治性口腔咽頭潰瘍への対応
口腔・咽頭異物の発見と摘出法
G.外来で見逃さないための鑑別診断のコツ
耳外来疾患
鼻外来疾患
口腔咽頭外来疾患
喉頭・下咽頭外来疾患
H.外来でみるめまいの診断と治療法 -達人の治療戦略-
良性発作性頭位めまい症
メニエール病
前庭神経炎
中枢性めまい
いわゆるめまい症
I.耳鼻咽喉科疾患患者とのインフォームドコンセント
耳科手術
鼻科手術
口腔咽頭手術
喉頭手術
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書籍情報
- ISBN:9784881170441
- ページ数:353頁
- 書籍発行日:2008年11月
- 電子版発売日:2014年8月29日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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