わかりやすい輸液管理Q&A 第2版―研修医からの質問398―

  • ページ数 : 304頁
  • 書籍発行日 : 2012年7月
  • 電子版発売日 : 2015年9月4日
6,820
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商品情報

内容

救急・集中治療領域の輸液管理に焦点をおいた改訂版

本書は、ベイシック編、蘇生・ショック編、小児疾病編、成人疾病編、環境障害・中毒・外傷、周術期管理編からなり、その領域の専門家が執筆。研修医や若い先生方が理解しやすいようにQ&A形式で問題が作られています。
用語解説や注意点、最近の話題なども盛り込まれており、研修医だけでなくベテランの先生にも有益な情報が掲載されています。

序文

序文

輸液療法は,救急・集中治療室での患者管理において日常的な処置です. 救急患者や術後患者では,この輸液の多寡や種類の選択の誤りが経過を左右するだけでなく,ときには致死的な合併症を招く可能性があります. 実際,米国のSalt Lake cityでは小児の脳炎に5%ブドウ糖液によるfluid resuscitation を行い患児が死亡したという報告もあります(Am J Emerg Med 18 : 269-270. 2000). 輸液管理の遣いが急性肺傷害の人工呼吸期間に影響することも明らかにされています(N Engl JMed 354 : 2598-2600. 2006) .

にもかかわらず,医学教育・臨床の現場では,輸液療法に関した教育・研修は少なく,多くの医師は不十分な知識のまま臨床に従事している状況にあります. そこで,本書「わかりやすい輸液管理Q&A一研修医からの質問398一第2版」では,救急・集中治療領域の輸液管理に焦点をおいて,本領域の正しい情報を共有できればと考え企画し,また改訂しました.

本書は,ベイシック編,蘇生・ショック編,小児疾病編,成人疾病編,環境障害・中毒・外傷編,周術期管理編からなります. 執筆に際してはその領域の専門家に執筆を依頼しました. これで輸液管理に関するすべてを網羅できたのではないかと自負しています. それぞれの著者には研修医の先生や若い先生が理解しやすいように質問をつくり,それに答える形式でお願いしました. その他,用語解説や注意点,霞近の話題などの挿入もお願いしました.

本書を見ることで,読者は,輸液管理のすべてをマスターできるようになるでしょう. また,この「わかりやすい輸液管理Q&A一研修医からの質問398ー第2版」は,研修医だけでなく,ベテランの先生にも極めて有益な情報を提供してくれるでしょう. 各施設において座右の書としてご活用いただけたらと祈念しています.


岡元 和文

目次

A.ベイシック編

1.輸液管理に必要な知識

2.輸液剤の種類・特徴と選択

3.緊急時の輸液路の確保とモニタリング・リスクマネジメント

4.成人・高齢者救急患者の輸液管理

5.小児患者(>1歳)の輸液管理

6.新生児・乳児救急患者の輸液管理

7.術前と術中の輸液管理

8.酸塩基異常・電解質異常と補正法・輸液管理

9.栄養輸液と管理

B.蘇生・ショック編

10.小児心肺蘇生中と蘇生後の輸液管理

11.成人心肺蘇生中と蘇生後の輸液管理 -蘇生後脳低温療法管理を含む

12.小児出血性(低容量性)ショック患者の輸液管理

13.成人出血性ショック患者の輸液管理

14.心原性ショック患者の輸液管理

15.敗血症性ショック患者の輸液管理

16.アナフィラキシーショック患者の輸液管理

C.小児疾病編

17.小児ウイルス性脳炎患者の輸液管理 -脳浮腫を含む-

18.小児脱水症患者の輸液管理

19.小児嘔吐・下痢患者の輸液管理

D.成人疾病編

20.脳卒中患者の輸液管理 -頭蓋内圧亢進を含む-

21.急性心筋梗塞患者の輸液管理 -急性心不全を含む-

22.慢性心不全患者の輸液管理

23.重症喘息発作患者の輸液管理

24.急性肺障害(ALI)/急性呼吸促迫症候群(ARDS)患者の輸液管理

25.慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪時の輸液管理

26.急性腎不全患者の輸液管理 -持続血液濾過透析中,利尿期を含む-

27.慢性腎臓病(CKD)患者の輸液管理 -血液透析中を含む-

28.急性肝不全患者の輸液管理

29.糖尿病性昏睡患者の輸液管理 -ケトアシドーシスと非ケトン性昏睡を含む-

30.腸閉塞患者の輸液管理

31.重症急性膵炎患者の輸液管理

32.尿崩症・抗利尿ホルモン分泌異常症(SIADH)患者の輸液管理

33.横紋筋融解症患者の輸液管理

34.多臓器不全患者の輸液管理

E.環境障害,中毒,外傷編

35.熱中症患者の輸液管理

36.頭部外傷患者の輸液管理 -急性脳浮腫を含む-

37.多発外傷患者の輸液管理

38.急性中毒患者の輸液管理

39.熱傷患者の輸液管理

40.圧挫症候群患者の輸液管理

F.周術期管理編

41.脳神経外科の患者の術前・術中・術後の輸液管理

42.心臓血管外科の患者の術前・術中・術後の輸液管理

43.肝・膵臓外科の患者の術前・術中・術後の輸液管理

44.消化管外科の患者の術前・術中・術後の輸液管理

45.肺外科患者の術前・術中・術後の輸液管理

46.産婦人科・泌尿器科患者の術前・術中・術後の輸液管理-帝王切開を含む-

47.整形外科患者の術前・術中・術後の輸液管理-骨盤骨折・脊椎外科を含む-

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書籍情報

  • ISBN:9784883788453
  • ページ数:304頁
  • 書籍発行日:2012年7月
  • 電子版発売日:2015年9月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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