1. 脳梗塞
脳MRI 検査では,発症3 時間以内の脳梗塞でもtPA 適応の本当の姿はみえない
MRIでもわかりにくい脳梗塞がある
MRI 拡散強調画像のみで拡散制限の診断はできない:T2 shine-throughについて
MRI( 拡散強調画像)のみでは超急性期脳梗塞を見誤ることがある
急性期ラクナ梗塞が疑われる片麻痺患者でも拡散強調画像に変化を認めないことがある:頚椎頚髄疾患を忘れるべからず
ラクナ梗塞がFLAIR 画像では見えないことがある
造影MRIによって脳腫瘍と診断しやすい脳梗塞がある
MRAでは血管狭窄や閉塞が疑われても,脳血管撮影や3D-CTAでは異常を認めないことがある
脳血管造影では頚動脈プラークの正確な評価ができない
脳卒中後の機能改善の予測は,MRI 検査では困難か?
椎骨動脈の病変は,MRAでは見落とすことがある
頭部MRI 画像だけでは,CADASILの確定診断はできない
2. 脳動脈瘤
脳動脈瘤コイル塞栓術後のフォローアップ:DSA or MRA?
MRAによる椎骨動脈解離性動脈瘤の検査は,通常の撮影範囲では見逃すことがある
DSAまたは3D-CTA 検査では,大型・巨大脳動脈瘤の実際の大きさが把握できないことがある
血管画像のみを見ていると,動脈瘤の血栓化を見逃してしまう
動脈瘤手術に必要な穿通枝・微細解剖の把握:DSA,CT,MRAは血管内腔を,FIESTAは外腔を示す!
3. その他の脳血管障害
脳内microbleedsは通常のMRIではみえないが,T2* 強調画像では鋭敏に検出できる
MRAにおけるAVシャント診断のピットフォール
CT 検査だけでは見逃しやすい脳表ヘモジデリン沈着症
無症候性もやもや病の予後は不明
片側もやもや病と中大脳動脈狭窄症はMRI-MRA,3D-CTAでは鑑別できないことがある
ルーチンのMRIでは,頭蓋内硬膜動静脈瘻の確定診断はできない
4. 腫瘍
MRSによる悪性脳腫瘍と炎症性疾患の術前鑑別診断は困難か?
高磁場MRIをもってしても腫瘍の脳幹部浸潤は同定し難い
脳転移巣の数は画像の質で決まる
癌患者の脳腫瘍は転移性脳腫瘍と限らない
脳腫瘍の放射線治療の効果はMRIだけではわからない:MRSの有用性
画像診断上の微小腺腫はCushing 病の責任病変とは限らない
テモゾロミドの効果は,初期のMRI 画像では判定を見誤ることがある
3T MRI heavily T2 強調像を用いた聴神経腫瘍内耳道内進展度は,撮像法の違いで異なってみえる
MRI T2 画像で高信号を示す髄膜腫は,本当に軟らかいか?
髄膜腫のdural tail signは必ずしも腫瘍浸潤とは限らない
通常のMRIでは診断の困難な下垂体卒中がある
5. 脊髄・脊椎疾患
脊椎疾患の診断は,MRI 検査だけで十分か?
MRIでは確認が難しい頚椎神経根の圧迫
頚椎外側型ヘルニアのなかには頚椎MRIで診断できない症例がある
MRIでつい見落としやすい脊髄脊椎病変
腰椎MRIでは腰椎高位を誤ることがある
Chiari 奇形に合併した脊髄空洞症と診断し,それが矛盾のないMRI 所見であってもChiari 奇形だけが原因とは限らない
脊髄髄内病変の診断における造影MRIの有用性は限定的である
6. 外傷,機能性疾患,その他
神経血管減圧術:MRIでは責任血管の同定が時に困難である
MRAの元画像は,三叉神経痛,顔面痙攣の診断のための最もよい画像ではない
三叉神経痛の診断は,MRI,MRAだけでできるか?
出血を伴うびまん性軸索損傷は,一般的なMRI 撮像法では診断できない
仰臥位のMRI検査では,診断がしばしば困難となる疾患
ルーチンMRIでは海馬萎縮を見落としやすい
一次言語野は,通常のfMRIでは同定できない
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