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- 令和スタイル 鏡視下 胃手術のすべて
商品情報
内容
外科の新時代を戦うための必読の一冊!
胃の腹腔鏡手術について,いま関心の高まっているリンパ節郭清・再建法の手技を取り上げ,次代の胃外科領域を牽引していくであろう全国のエキスパートに各手技のコツをイラストに投影して丁寧に解説していただいた。また,他書には載っていないロボット手術や腹腔鏡・内視鏡合同手術などの実践的テクニックまで紹介している。新時代に求められるスキルをコンプリートした必読の手術書。
序文
平成の胃外科医は腹腔鏡下胃切除の開発の歴史と共に生きてきたように思う。当時がん研有明病院消化器外科部長の山口俊晴先生により編集され,福永哲先生と私で執筆した『癌研スタイル 腹腔鏡下胃切除術』(メジカルビュー社,2011年初版)はそんな歴史の中の1ページともいえる。本書の中で,山口俊晴先生は「急速に進歩し,変化してきた腹腔鏡下胃切除だが,当分その輝きを失わないだろう」と述べている。確かにこのテキストはがん研有明病院というハイボリュームセンターに集まった若き外科医達のための教育から生まれた内容であり,胃というどの時代においても変わらない臓器にどのようにアプローチして,癌などの病気を治してゆくのかという治療法を模索した貴重なテキストであった。手術中のビデオから,重要な静止画を何十枚も切り出して,その全ての静止画にコメントを付けてゆき,流れるビデオでは表せない微細な解剖にこだわったイラストを作成した。発売後は日本中にこのテキストが広がり,さらに中国語版にも翻訳されて,多くの若き医師達に広く愛読していただいた。
時代も流れ,早期胃癌に対する腹腔鏡下胃切除は標準手技とも言われるようになった。そうこうしているうちに,時代は平成から令和へと流れる。平成の終わろうとしていた時,つまり令和になる前に,新たなる胃外科医のためのテキストを出版することを発案し,その名前を「新しい元号スタイル」としようと思った。流石にその輝きを失い始めた「がん研スタイル」ではなく,新たなる輝きに満ちたテキストを作りたいと考えた。そこで,日本中の若き胃外科医のリーダー達に多くの若者達が求める技術を詳しく解説してもらえるようなテキストを新しい元号に託して作りたかった。
この令和の時代に若き外科医達は何を求めるのだろうか? おそらく,この胃という臓器に対して,最も優しく,確実にアプローチできる方法を知りたいのではないか。腹腔鏡に限らず,ロボット支援手術,腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)に至るまでのアプローチを広くカバーする内容としたのみならず,基本手技として最も大切な組織の扱い方,エネルギーデバイスの使用法など,総論部分も巻頭に記載することとした。
この「令和スタイル」を若き外科医達が利用することで,安全で,確実な胃外科手術手技をさらに発展させてゆき,胃外科の世界に更なる輝きを与えてくれることを心より祈りたい。
令和元年12月
北里大学上部消化管外科学
比企 直樹
目次
序文
総論
腹腔鏡下手術で出血させないコツ
エネルギーデバイスの使い方
各論
1. リンパ節郭清
(1)早期癌
腹腔鏡下幽門側胃切除術(LDG) —.幽門下領域と膵上縁郭清を中心に
機能温存手術
a.極小残胃
b.腹腔鏡下幽門保存胃切除術(LPPG)
c.腹腔鏡下噴門側胃切除術(LPG)
(2)進行癌
腹腔鏡下幽門側胃切除術(LDG)におけるD2郭清.
脾温存脾門郭清
下縦隔郭清
2.再建法
腹腔鏡下幽門側胃切除術(LDG)
Billroth-Ⅰ法(modifiedデルタ再建)
Billroth-Ⅰ法(新三角吻合)
Billroth-Ⅱ法
Roux-en-Y 法
極小残胃Roux-en-Y法
腹腔鏡下幽門保存胃切除術(LPPG)
デルタ法
ピアス法
腹腔鏡下胃全摘術(LTG)
Overlap法
経口アンビル法;OrVilTM 法(高位吻合も含めて)
縦隔内吻合
腹腔鏡下噴門側胃切除術(LPG)
観音開き法
ダブルトラクト法
コラム
「術前マーキング」
「肥満症例に立ち向かう」
「LECS(腹腔鏡・内視鏡合同手術)の胃癌への応用について」
「センチネルリンパ節生検を用いた.早期胃癌に対する新しい低侵襲治療」
「幽門下動静脈周囲の郭清を簡単にする新しいNo.6 郭清」
「“ 膵液瘻” をなくすには」
「ロボット手術は本当に合併症を軽減するか?」
「ロボット支援手術.—.daVinci の魅力と活用①」
「ロボット支援手術.—.daVinci の魅力と活用②」.
「噴門側胃切除術,観音開き再建法の限界は?」
編集後記
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書籍情報
- ISBN:9784758315340
- ページ数:232頁
- 書籍発行日:2019年12月
- 電子版発売日:2020年5月11日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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