精神科のくすりハンドブック 第3版

  • 書籍発行日 : 2020年4月
  • 電子版発売日 : 2020年5月15日
3,850
(税込)
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商品情報

内容

新規薬剤を追加し、精神科で繁用する薬を網羅しました。また、薬剤情報や薬剤の掲載順も見直しています。 薬の選びや使い分けのポイントを専門医が簡潔かつ丁寧に説明しています。患者への服薬ポイントも紹介しています。 第3版は、若い医師のトレーニングだけではなく、コメディカルにも役立つ内容となっています。

序文

第3版の序文

第2 版が2016 年に改訂されてから4 年が過ぎ,この度改訂第3版が出版されることになった.この4 年の間に新たに市販された薬剤についての情報を届けるとともに第2 版で記載された薬剤についてもその内容を見直し修正・追加した.

本書は各向精神薬の概要を簡潔にまとめて臨床医の診察場面で活用してもらうことを目的に編集されている.したがって,実際に処方する際にその薬剤の安全性,副作用など詳細を必要とする場合には添付文書を参照していただきたい.

本書では向精神薬および関連の薬剤を9 つのジャンルに分けて解説した.各ジャンルの冒頭には総論を設け,その概要をその領域の専門家に執筆してもらった.この概要を読むだけで,そのジャンルの薬剤の全体像をつかめる仕組みになっている.これに続いて,個別の薬剤ごとの記載を執筆してもらった.この薬剤別の解説の特徴は,それぞれの「薬剤の特徴」,「薬理作用」,「適応」,「処方の実際」,「副作用」に加えて,「おもな類似薬との使い分け」,「服薬指導のポイント」,「専門医からのアドバイス」を記載した点である.

向精神薬は種類も多く,次々新しい薬剤が開発されるので,各薬剤間の違いや薬剤の選択の仕方を添付文書のみで判断することは難しい.本書は精神科のトレーニングを受ける若い医師や一般科の医師が個々の薬剤のアウトラインを知るのに適しているだけでなく,コメディカルスタッフにも役立てていただける内容である.

最後に「適応症」について本書での扱い方について触れておく.「適応症」はエビデンスに基づき,厚生労働省が承認し添付文書に記載された疾患・状態を指すものであり,本書においても原則として,これに従って記載している.しかし,例えば小児を対象にした臨床試験は困難な場合が多く,適応になっていないが,実際の臨床現場では使用されている.このように事実上臨床で使用されている実態があるが,本書では「適応」には加えていないことをご承知いただきたい.ただし,認知症のBPSD については,臨床試験のデータで有効性が証明されていないが,厚生労働省の指針があり,これをもとに処方することが認められていることを付け加えたい.

本書が多くの医療従事者の日常臨床に役立てていただけることを心から願っている.


2020年3月

樋口輝彦

目次

Ⅰ 抗不安薬

・セロトニン作動薬

・ベンゾジアゼピン系

Ⅱ 抗うつ薬

・モノアミン再取り込み阻害薬

・再取り込み阻害薬・受容体作動薬(multimodal drug)

・ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性薬(NaSSA)

・シナプス前α2遮断薬

・ドパミン系薬物

Ⅲ 抗精神病薬

・非定型

・定型 高力価群

・定型 低力価群

・中間/異型群

・特効性製剤

Ⅳ 催眠・鎮静薬

・ベンゾジアゼピン系

・メラトニン受容体作動薬

・オレキシン受容体拮抗薬

Ⅴ 抗てんかん薬

・シナプス小胞蛋白2A結合

・Naチャネル抑制,Caチャネル抑制

・AMPA受容体抑制

・Naチャネル緩徐抑制

・複数の作用機序

・GABA受容体活性化

・Caチャネル抑制

・Naチャネル抑制

・炭酸脱水素酵素抑制

Ⅵ 抗パーキンソン病薬

・レボドパ(単剤および脱炭酸酵素阻害薬との合剤を含む)

・ドパミン受容体作用薬

・モノアミンオキシダーゼB阻害薬

・COMT阻害薬

・抗コリン薬

・ドパミン遊離促進薬

・ノルアドレナリン前駆物質

・レボドパ賦活薬

・アデノシンA2A受容体拮抗薬

Ⅶ 抗認知症薬および脳循環・代謝改善薬

・抗認知症薬

・脳循環・代謝改善薬

Ⅷ 気分安定薬(抗躁薬)

Ⅸ 精神刺激薬など

・ADHD治療薬

・過眠症治療薬

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書籍情報

  • ISBN:9784883786817
  • ページ数:0頁
  • 書籍発行日:2020年4月
  • 電子版発売日:2020年5月15日
  • 判:B6判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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