あたらしい3分間神経診察法 第2版ー最も簡単で効率のよい考え方・進め方ー

  • ページ数 : 184頁
  • 書籍発行日 : 2020年8月
  • 電子版発売日 : 2020年7月19日
6,600
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商品情報

内容

●神経診察の要点を,最も効率よく学べるロングセラー!
●本書の「正編」と「続編」を合わせ,新たな情報を加えて改訂し,一冊にしたもの!
●臨床研修医のための脳神経内科・神経診察の入門書!
●総合診療医,看護師,リハビリテーション療法士にも実用的!
●医学生のPre-CC OSCE・Post-CC OSCE対策としても最適!

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序文

神経診察と聞いて「面倒」と思った人,是非この本を手にとって見てください.「神経診察は時間がかかる」という声があるように,その量が膨大で,内容も複雑難解であるように感じられるため,苦手意識を抱く人が少なくありません.そこで,これらの苦手意識を取り除くために,約9年前に出版させていただいたのが『3分間神経診察法』,そして『続・3分間神経診察法:症状から一発診断』でした.これらの本は,短時間で効率的かつ見落しのない診察を実践することを目的としており,必要最低限の診察手技と,患者ごとに視診と問診からポイントを絞って,必要な箇所のみを診察する方法を伝授したいという思いで執筆いたしました.

『3分間神経診察法』のコツはなにか? 一つは神経所見をとるための最低限の診察手技をマスターすることで,もう一つは診断を確定するために,個々の患者ごとにポイントを押さえて,必要な箇所のみ診察することです.具体的には,患者さんの外見と病歴で,発症様式障害部位把握して原因を推測し,頭の中にある異常神経所見と診断名を確認するために診察を行うのです.忙しい臨床の現場で効率的な神経診察を行うためには,神経診察前の「イメージ診断」が重要であり,最も大切なのは病歴,すなわち問診と視診による情報収集です.神経診察の90%は病歴聴取にあるといっても過言ではなく,神経診察はそのイメージ診断が合っている可能性が高いかどうかを確かめるために行うものと心得ます.どんなに優れたエキスパートでも,病歴なしで神経学的検査所見だけで診断にたどり着くことは不可能です.

脳神経内科の疾患というと,神経難病のように専門性の高い疾患がある一方で,「頭痛」「めまい」「しびれ」「物忘れ」「痙攣」など,脳神経内科専門医師以外の非専門医もよく遭遇するcommon disease の神経症状・症候も含まれます.

本書『あたらしい3分間神経診察法』は,日常診療で遭遇する頻度の高い神経症状・症候に対応するための病歴聴取最低限の診察手技のマスターを目的とし,『3分間神経診察法』と『続・3分間神経診察法:症状から一発診断』をあわせた改訂版であり,新たな写真も加えるとともに,神経学用語も新しいものに統一して,さらにわかりやすく理解できるように手直しを加えました.

臨床研修医のための脳神経内科・神経診察の入門書であることはもちろん,医学生のPre−CC OSCE・Post−CC OSCE 対策,また,プライマリ・ケア医をはじめ神経内科を専門としない医師,看護師・看護学生,リハビリテーションセラピストを含めた多くの皆さんにお役に立つことができれば幸いです.どうぞ本書を参考にして『3分間神経診察法』を実践してください.


2020 年6月 著者

目次

Part1 診察の進め方

1.問診のとりかた:神経診察を効率化するコツ

 1)問診で「イメージ診断」をつける

 2)病歴をとる前にまず患者さんの外見をチェックする

 3)病歴で診断できる

 4)問診のツボ1:症状から病変部位を推測しよう

 5)問診のツボ2:発症様式から病因を絞り込もう

2.運動機能を診る

 1)問診と視診でだいたいわかる

 2)筋緊張が亢進していないか?

 3)筋力の診かた

 4)筋力低下のパターンを診て原因疾患を絞る

 5)運動機能といっしょに診る神経徴候

3.反射を診る

 1)ハンマーで異常所見の糸口を探り出す

 2)腱反射の診かた

 3)腱反射異常の意義

 4)クローヌスの診かた

 5)表在反射の診かた

 6)病的反射の診かた

 7)反射所見と症状とを照らし合わせよう

 8)反射所見の記載法

4.感覚を診る

 1)日常生活での感覚障害の症状を確認する 表在感覚と深部感覚

 2)感覚障害のレベルはないか?

 3)感覚解離はないか?

 4)しびれの診かた

5.脳神経を診る

 1)脳神経の機能と部位を知る

 2)視力低下か? 視野障害か?

 3)複視なら眼球運動を追う

 4)顔がしびれる,感覚が鈍い

 5)表情を診る

 6)嚥下と発語をチェックする

6.運動失調を診る

 1)運動失調は,バランスの悪さとぎこちなさ

 2)姿勢と歩行をみる

 3)四肢の運動失調をテストする

 4)小脳性運動失調か,感覚性運動失調か

7.不随意運動を診る

 1)視診でわかる異常運動

 2)振 戦

 3)ミオクローヌス

 4)その他の異常運動

8.高次脳機能を診る

 1)物忘れをみる

 2)失行をみる

 3)失認をみる

Part2 症状から一発診断

1.めまいを診る

 1)「いつどういうときに起こりますか?」問診でわかる

 2)末梢性か? 中枢性か?

 3)頭位変換でめまいが誘発,増強するか?

 4)眼振をチェックする

 5)Dix-HallpikeTestとエプリー法

 6)ワレンベルグ症候群を忘れない

2.しびれを診る

 1)感覚障害? 問診でしびれの性状を確かめる

 2)「いつ始まったのか?」発症様式を確かめる

 3)「どこがしびれるのか?」部位を確かめる

 4)足のしびれ:頻度の高い代表的疾患

 5)手のしびれ:頻度の高い代表的疾患

3.頭痛を診る

 1)「いつから? どこが? どのような痛み?」問診で一次性頭痛と二次性頭痛を鑑別する

 2)一次性頭痛は繰り返す

 3)「突発」「最悪」「激烈」緊張を要する頭痛

 4)「歩くと頭にひびきます」髄膜炎

 5)随伴症状で原因を探れ

4.失神を診る

 1)失神か? 意識障害か?

 2)一過性脳虚血発作(transient ischemic attack:TIA)による失神?

 3)失神の3大原因:心血管疾患,起立性低血圧,迷走神経反射を鑑別する

 4)迷走神経反射:誘因,前兆,発症状況を確かめる

 5)起立性低血圧:貧血,脱水,出血を確かめる

 6)心血管疾患:3大原因の中で最も予後不良!必ず心電図検査を施行

 7)失神で痙攣が起こる?

 8)ヘッドアップティルト試験(Head-up tilt test)

5.意識障害を診る

 1)頭蓋内疾患か? 全身性疾患か?

 2)意識レベルを評価する

 3)発症状況を家族,目撃者,救急隊員に訊いて確かめる

 4)バイタルサインのチェック

 5)神経学的局所徴候を探れ

 6)意識障害患者の外来診断・検査の進め方

6.痙攣を診る

 1)痙攣=てんかん?

 2)てんかんか非てんかん性発作か? 問診で痙攣の性状を確かめる

 3)「てんかん?」非てんかん性発作を鑑別する1:急性症候性発作

 4)「てんかん?」非てんかん性発作を鑑別する2:心因性非てんかん性発作

 5)全身性か? 局所性か? てんかんを分類する

 6)てんかん重積状態

7.ふるえを診る

 1)視診でふるえの性状を分析する

 2)よくみられる振戦1:パーキンソン病の振戦

 3)よくみられる振戦2:本態性振戦

 4)その他の知っておくべき振戦

 5)「突然,電撃的,瞬間的なふるえ」ミオクローヌス

8.運動麻痺を診る

 1)問診と視診で筋力低下の分布パターンをとらえる

 2)中枢性麻痺? 末梢性麻痺? 筋肉障害? 病変部位を推測しよう

 3)筋萎縮を見逃さない

 4)歩行・動作緩慢:強剛・固縮の有無を確かめる

 5)筋力の診かた

 6)手の運動麻痺:前骨間神経麻痺と後骨間神経麻痺

9.歩行障害を診る

 1)視診と問診で歩き方の特徴と発症様式を確かめる

 2)歩き方と姿勢で原因がわかる

 3)下肢の運動麻痺を確かめる 中枢性麻痺? 末梢性麻痺? 筋肉障害?

 4)運動失調の有無を確かめる

 5)深部感覚障害の有無を確かめる

10.複視を診る

 1)眼球の問題か? 眼球運動障害か?

 2)眼球運動を追う

 3)瞳孔異常と眼瞼下垂の有無を確認して脳神経障害の局在を診断する

 4)水平性眼球運動とMLF症候群

11.物忘れを診る

 1)健忘症か? 認知症か? 記憶障害の内容を確かめる

 2)「家族が連れてきた」「本人の自覚なし」それ認知症です!

 3)超簡易知能テストでスクリーニング

 4)認知症の中核症状と周辺症状を区別する

 5)認知症をきたす代表疾患の特徴をとらえる

参考文献

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書籍情報

  • ISBN:9784883786954
  • ページ数:184頁
  • 書籍発行日:2020年8月
  • 電子版発売日:2020年7月19日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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