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- 緒方 千秋
- 初めの一歩は絵で学ぶ漢方医学~漢方の考え方や使い方のキホンがわかる
商品情報
内容
●診断や処方選択、生薬の解説、名前の由来など、難しそうな内容が簡単にわかりやすく学べる
●食事や病気の予防にも役立つ知識は、患者とのコミュニケーションにも使える
西洋医学とは異なり、漢方医学では“四診”によって“証”を見極め、処方を選択するなどされる漢方薬。とっつきにくそうなイメージがあります。しかし、現在わが国で取り入れられている漢方医学は実はとても身近で、きちんと理解すれば医療だけでなく、日常生活にも応用できるものなのです。本書はそんな漢方医学の歴史や生薬、養生の考え方をはじめ、医療者として知っておきたい漢方薬の効能・効果適応症や副作用についても、イラストとやさしい文章でわかりやすく解説。健康増進やセルフメディケーションにもつながる漢方医学の知識は、健康相談や服薬指導の際の患者とのコミュニケーションにも役立ちます!漢方医学への苦手意識をすっきり解消できる1冊です。
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序文
はじめに
筆者が漢方医学の薬物治療の職に携わって,今年で30年目に突入します。当初は薬学教育において漢方医学という認識も低く,学生時代にはほとんど学ぶ機会がありませんでした。入所して先輩方の知識や技術を取得しようと日々研鑽してきました。そしてふと気がつくと自分が後輩たちに指導をする立場になっていました。
そんな中,どうして漢方医学に携わっているのだろうかと考えたことがあります。小学4年生から華道を習い,その後には茶道を習うというように日本の伝統的なことを重んじることが子供の頃からのライフワークだったことに気がつきました。
日本の伝統医学である漢方医学では,患者の病状の見立てや漢方薬の選択方法は1つではありません。また同じ症状でも,個々の体質や罹患してからの期間によっては別の漢方薬が選択されます。そのため,理解しがたい要因が多くあります。今回,学ぶ立場と教育する立場をそれぞれ経験した筆者が漢方医学独特の考え方をできるだけわかりやすく解説しました。
漢方医学は日本の伝統医学であり,生活に密着した医療体系です。私が毎日健康で過ごすことができているのは,少しずつ漢方医学の知識を生活に取り入れているからだと自負しています。また薬剤師としての立場で,本書には漢方薬の素材となる生薬に関する情報を多く取り入れさせていただきました。ぜひ皆さんも本書を活用して,さらなる健康への道しるべとしていただけたら幸いです。
本書をまとめるにあたっては,多くの先生方にご協力をいただきました。株式会社ビーコムの柘植様,イラストを担当して下さった沖元様には何度も打ち合わせをしていただきました。そして本書のお話をいただきました株式会社じほうの輿水様,皆様には心より感謝申し上げます。
2018 年11月
緒方 千秋
目次
Introduction ようこそ漢方の世界へ
第1章 漢方医学
1-1 漢方医学とその伝来
1-2 漢方医学と東洋医学
1-3 漢方医学の特徴
1-4 漢方医学における健康
1-5 漢方医学の適応
Column 鑑真が伝えた漢方薬
第2章 漢方医学における病状と診断 15
2-1 病状「証」を把握するまでのプロセス
2-2 四診
2-3 同病異治と異病同治
2-4 問診
2-5 望診
2-6 聞診
2-7 切診と脈診
2-8 気血水
2-9 気の変調
2-10 血の変調
2-11 水の変調
2-12 漢方医学における病気の原因
2-13 五行説
2-14 陰陽論
2-15 八綱
Column 腹診は日本で発達した
第3章 漢方薬の基本 47
3-1 漢方薬とは
3-2 漢方薬の剤形
3-3 漢方薬の入手方法
3-4 煎じ薬とエキス剤
3-5 漢方薬の服用方法
3-6 効果発現時間
3-7 安全性
Column 組み合わせで中身が変わる漢方薬
第4章 生薬 63
4-1 生薬とは
4-2 生薬の発見
4-3 三品分類
4-4 性味
4-5 生産と流通
4-6 産地
4-7 日本薬局方
4-8 成分と安全性
4-9 生薬名の由来①
4-10 生薬名の由来②
Column 生薬の産地めぐり
第5章 養生・漢方医学の知識の習得 85
5-1 養生
5-2 漢方医学における食事
5-3 本草と薬膳
5-4 食事に関する考え方
5-5 薬膳の実践①
5-6 薬膳の実践②
Column 身の回りの生薬食材
第6章 症状別漢方医学的アプローチ 99
6-1 虚証と実証
6-2 かぜ
6-3 胃炎
6-4 不眠症
6-5 めまい
6-6 アトピー性皮膚炎
6-7 肥満
6-8 糖尿病
6-9 口・肌のトラブル
6-10 更年期障害
6-11 貧血
6-12 頭痛
6-13 月経異常
6-14 疲労感
6-15 便秘
6-16 冷え症
6-17 肩こり
Column 脚気戦争
第7章 漢方薬服用における注意事項
7-1 漢方薬の副作用について
7-2 漢方薬の香りや味について
7-3 漢方薬と西洋薬の併用
7-4 漢方薬同士の併用
7-5 食品と漢方薬を構成する生薬
7-6 子どもの服用について
7-7 高齢者の服用について
7-8 妊婦の服用について
Column 漢方を学ぶには
付録1 代表的な生薬一覧
付録2 代表的な漢方薬一覧
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書籍情報
- ISBN:9784840751490
- ページ数:184頁
- 書籍発行日:2018年11月
- 電子版発売日:2021年4月28日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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