1章 総論
〈1〉 指示動作のできる患者の神経診察/難波雄亮
1 神経の診察をシンプルに考えよう
2 意識レベル・精神状態
3 失語・構音障害
4 脳神経
5 運動系
6 感覚系
7 反射
8 協調運動
9 髄膜刺激徴候
10 自律神経
11 歩行
〈2〉 指示の入らない患者の一般診察/難波雄亮
1 障害部位を大まかに推定するための神経診察
2 ABC and C-spine
3 神経所見(一般診察と神経診察)
2章 各論
〈1〉運動系/金井佑亮
1 ポイントは錐体路徴候を見逃さないこと
2 上肢の麻痺―上肢のBarré徴候
3 上肢の麻痺―上肢のMingazzini徴候
4 上肢の麻痺に関するその他の診察法
5 下肢の麻痺―下肢のBarré徴候
6 下肢の麻痺―下肢のMingazzini徴候
7 下肢の麻痺に関するその他の診察法
8 Babinski徴候
〈2〉感覚系/新垣慶人
1 感覚とは?
2 感覚の伝達路
3 診察方法
4 「しびれ」について
〈3〉腱反射/武田英孝
1 腱反射〔(deep)tendon reflexes〕とは?
2 腱反射を評価する際の着目点
3 正しい反射を得るために注意すべきこと
4 打腱器(ハンマー)の選び方
5 打腱器の使い方
6 主な腱反射とその診かた
7 その他の腱反射
8 足底反応(plantar response)─ 特にBabinski徴候について
〈4〉脳神経/武田英孝
1 ミニマム解剖学
2 脳神経の主な機能
3 第Ⅱ脳神経(視神経)
4 第Ⅲ脳神経(動眼神経),第Ⅳ脳神経(滑車神経),第Ⅵ脳神経(外転神経)
5 第Ⅴ脳神経(三叉神経)
6 第Ⅶ脳神経(顔面神経)
7 第Ⅷ脳神経(内耳神経あるいは聴神経,前庭神経)
8 第Ⅸ脳神経(舌咽神経),第Ⅹ脳神経(迷走神経)
9 第Ⅻ脳神経(舌下神経)
10 第Ⅺ脳神経(副神経)
〈5〉小脳・前庭系/伊利孝宣/金城紀与史
1 平衡機能に関与する神経
2 運動失調
A. 上肢の失調
1 指鼻指試験(finger-nose-finger test)
2 手回内・回外試験(hand pronation supination test)
B. 下肢の失調
1 踵膝試験(heel-knee test,heel-shin test)
2 膝打ち試験(knee pat test)
C. 体幹の失調
1 立位
2 坐位
3 歩行
D:前庭機能障害─ 腕偏倚試験・閉眼足踏み試験・head thrust test
1 腕偏倚試験(arm deviation test)
2 閉眼足踏み試験
3 head thrust test
〈6〉意識障害─ JCS・GCS・FOUR Scoreの使い方/難波雄亮
1 意識障害があったら,どんな部分の障害を予想する?
2 意識障害の分類
3 Japan Coma Scale(JCS)
4 Glasgow Coma Scale(GCS)
5 The Full Outline of UnResponsiveness(FOUR)Score
〈7〉高次脳機能/原瀬翔平
A:失語のスクリーニング
1 失語症を生じる脳の障害部位
2 なぜ高次脳機能評価が大事なのか?― 高次脳機能評価の注意点とは
3 失語のスクリーニング
4 失語のパターン
B:失行のスクリーニング
1 失行を生じる脳の部位
2 なぜ失行の評価が重要なのか?
3 失行の診察方法と責任病巣
C:失認のスクリーニング
1 半側空間無視や病態失認を生じる脳の部位
2 失認についての概略
3 半側空間無視
4 病態失認
〈8〉パーキンソニズム/西村寿貴
1 振戦
2 筋緊張・筋強剛(痙性との鑑別を含めて)
3 無動・寡動
〈9〉筋/福本竜也
A:メジャーな部位の筋力評価― 末梢神経障害・筋疾患に使用する評価
1 筋力低下があったら,どんな部分の障害を予想する?
2 徒手筋力検査(MMT)の評価を理解する
B:筋萎縮・線維束性攣縮
1 筋萎縮について
2 線維束性攣縮(fasciculation)について
〈10〉髄膜刺激徴候/友田陽子
1 髄膜刺激徴候とは
2 髄膜刺激徴候を呈する疾患
3 髄膜刺激徴候の診察方法
4 jolt accentuation of headache test
5 それぞれの徴候の感度・特異度
〈11〉歩行/宮本亮介
1 歩行障害をみたら,どんな部分の障害を予想する?
2 歩行障害の種類と原因となる疾患
3章 エキスパートの視点
〈1〉脳卒中診療で行う神経診察/西村寿貴
1 脳卒中を疑う患者を担当した場合の病歴聴取のポイントは?
2 NIHSSのとり方
〈2〉肩こり・頸部痛などで使用する頸椎病変領域の神経診察/伊藤修平/亀田隆太
1 肩こり・頸部痛から何を考えるか?
2 問診から疾患を予想する
3 触診:痛みの部位から障害高位を推測する
4 神経学的所見から障害部位を推測する
5 神経根症状を誘発する徒手検査
6 絞り込みが終われば,他の検査も組み合わせて総合判断を
〈3〉膠原病診療で必要な神経診察/地畠 暁
1 膠原病疾患における身体診察の重要性
2 膠原病の神経障害に対する心構え
3 膠原病の神経障害(総論)
4 膠原病の神経障害(各論)
5 神経への理解を深め,適切なマネジメントを
索引