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- パフォーマンスUP!運動連鎖から考える投球障害~診察室からグラウンドまでをつなぐアプローチ~
商品情報
内容
痛みが取れただけでは100%のプレーはできませんし、投球動作に つなげたトレーニングを段階的に行う必要があります。
一般的に行われているトレーニングでも正しい方法で行わないと 不良姿勢や柔軟性の低下につながってしまう場合もあります。
それらの点を踏まえ、本書では、評価法から現場復帰に向けた トレーニングまでを、整形外科医・理学療法士・トレーナーが実践的に紹介しております。
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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序文
序
子供から大人まで人気の高い野球は,健全な肉体を形成するだけでなく,礼儀正しさやしつけを通して人間形成を行うことのできる大変有用なスポーツです.しかし一方,投球動作によって生じる肩肘痛のために,野球を断念してしまう選手も数多くいます.
「どうすれば肩肘痛による投球障害を予防できるのか」,「投球障害を抱えた選手を,いかに早く競技復帰させるにはどうすればよいのか」,痛みを抱えた選手を診ながらいつも考えているテーマです.
投球障害による肩肘痛は,患部である肩肘関節を治療すればよいのではありません.肩肘痛は結果であって,原因ではないのです.結果に対する治療だけでは,たとえ野球に復帰しても,再発してしまいます.
肩肘痛の原因は体幹,股関節など患部外にあることが,これまで数多く報告されてきました.その原因を全身の運動連鎖から特定しなければならないわけですが,網羅的に全身からその原因を探し当てるには,大変な労力と時間がかかります.
青少年の野球選手にとって,数か月から1 年もボールが思い通りに投げられないことは,競技継続か否か,とても重大なことなのです.体系的にその原因を探索する方法の開発が喫緊の課題です.
そこで本書では,第一に,久恒病院院長の原 正文先生が考案された投球障害に対する評価法11項目をもとに,患部外と肩肘痛の関連を,簡便に網羅的に探索できるスクリーニングテストを紹介します.肩肘痛の原因は,主に姿勢異常にあります.その不良姿勢を改善することが,肩肘痛の投球障害を治療する基本になります.
第二に,その姿勢異常の原因を突き止め,その部位を改善するコンディショニング法について,現場に復帰していくために必要な強化法の実際を解説します.姿勢異常が改善されれば,選手は投球を開始することになりますが,投球動作は1〜2 秒で完結されるため,投球動作の異常を評価することは,大変難しいです.
したがって第三に,その投球動作各期におけるチェックポイントを解説します.選手は,シャドーピッチングから徐々に実際の投球を始めグラウンドに復帰していくわけですが,その負荷のかけ方とチェックポイントについても紹介させていただきます.
今回,投球障害を認めた選手を復帰させ,以前よりもパフォーマンスUP させるにはどのようにすればよいのか,医師,理学療法士,トレーナーの観点を集約して執筆させていただきました.まさに診察室からグラウンドまでをつなぐ革新的アプローチをまとめた解説書です.本書が投球障害に対して熱意をもって取り組まれている方々の指導や治療方法の手順をつかむきっかけになればと思います.最後に,スポーツ障害の臨床研究とリハビリテーションについてご指導頂いている京都府立医科大学教授久保俊一先生,モデル協力をいただいた東 善一理学療法士,西山伸吾トレーナー,全日本病院出版会編集部の鈴木希望さんに心からお礼を申し上げます.
2014年3月
森原 徹・松井知之・高島 誠
目次
Ⅰ 投球障害とは
1.原因を見つけ出す問診票
<野球肩肘問診票>
2.投球動作とは?
3.肩・肘関節に生じる代表的な投球障害
1)肩関節
2)肘関節
<肩・肘関節の評価法>
Ⅱ 運動連鎖からみた姿勢
1.姿勢が肩・肘に及ぼす影響
1)良姿勢と肩甲骨運動
2)不良姿勢(胸椎の過剰な後弯)と肩甲骨運動制限
3)不良姿勢が投球動作に与える影響
2.不良姿勢のパターン
1)骨盤前傾パターン(Kypho-Lordoticタイプ)
2)骨盤後傾パターン(Sway Backタイプ)
3)頚椎過伸展・頭部前方位パターン
Ⅲ 姿勢異常の原因を見つけ出すスクリーニングテスト
スクリーニングテストの流れ
スクリーニングテスト1:骨盤からの影響
スクリーニングテスト2:腰背筋群の過緊張による影響
スクリーニングテスト3:腹筋群の過緊張による影響
スクリーニングテスト4:腹横筋の低緊張による影響
スクリーニングテスト5:頚部回旋制限による影響
スクリーニングテスト6:肩甲骨機能不全による影響(患部)
スクリーニングテスト7:肩のインナーマッスル機能不全による影響(患部)
<投球動作を再現した機能障害探索法>
<機能障害探索チャート>
Ⅳ 運動連鎖からみた投球動作~各期におけるチェックポイントと評価~
1.投球動作の各期の分類
2.各期におけるチェックポイント
1)Wind up期(投球開始前の姿勢)
Column 試してみよう~片脚起立の前額面における安定性について~
2)Early cocking期(軸足下肢最大筋力発揮時期)
Column 並進運動に必要な力は?
Column Foot plantの下肢・体幹可動域評価法は?
Column 投球側下肢で一番活動する筋肉は?
3)Late cocking期~Acceleration期(肩関節最大外旋からボールリリース)
4)Follow through期(投球動作最終姿勢)
Column 障害へとつながる非投球側下肢の使い方
Column Knee-inについて
<投球動作に対応するチェックポイント>
Ⅴ 各部位からみた投球障害へのアプローチ~コンディショニングメソッド~
コンディショニングの進め方~4つのルール~
トレーニングStep 1
1.股関節へのアプローチ
1)股関節インナーマッスルの収縮弛緩によるストレッチ
2)股関節の前・後面のストレッチ
2.体幹へのアプローチ
1)腰背筋群の過緊張改善ストレッチ
2)腹直筋のストレッチ
3)腹横筋の賦活化
トレーニングの落とし穴~体幹編~
3.頚部へのアプローチ
1)頚部周囲筋のストレッチ
<頚部の硬さによる片脚立ちへの影響>
4.肩関節(患部)へのアプローチ
1)肩関節のインナーマッスルトレーニング
トレーニングの落とし穴~肩関節のインナーマッスル編~
5.肘関節(患部)へのアプローチ
1)肘関節周囲のエクササイズ
トレーニングの落とし穴~肘編~
トレーニングStep 2~Step 1からの強度アップ~
1.股関節へのアプローチ(下半身のトレーニング)
1)内転筋、ハムストリングスを鍛えるためのトレーニング
トレーニングの落とし穴~下半身編~
2.体幹へのアプローチ
1)コアトレーニングバリエーション
3.足部・足関節へのアプローチ
1)足部・足関節のストレッチ
2)足趾の筋力トレーニング
3)足趾・足関節の筋力トレーニング
<母趾球荷重って立ちやすいの?>
4.肩関節(患部)へのアプローチ
1)肩甲骨の可動域を広げるためのエクササイズ
2)肩関節のインナーマッスルとアウターマッスルトレーニング
トレーニングの落とし穴~上半身編~
トレーニングStep 3~投球フェーズを考えたトレーニング~
1.Wind up期(投球開始前の姿勢)
1)セットポジション
2)下肢最大挙上
2.Early cocking期(軸足下肢最大筋力発揮時期)
1)並進運動の始動
2)Foot plant
3.Late cocking期~Acceleration期(肩関節最大外旋からボールリリース)
4.Follow through期(投球動作最終姿勢)
Ⅵ スローイングプログラム
1.スローイングを始める前に
2.スローイングプログラム実施中に投球障害が再発する原因
3.スローイングプログラムの方法
4.実践!スローイングプログラム
スローイングプログラム1か月 完全保存版
スローイングプログラム1か月半 完全保存版
<投球肩・肘障害に対する治療法の流れ>
<投球障害アプローチの進め方チャート>
Ⅶ セルフチェック
1.下肢・体幹のセルフチェック
2.肩のセルフチェック
3.肘のセルフチェック
Ⅷ パフォーマンスライン~意識に対するアプローチ~
1.上半身と下半身のつながりについて(パフォーマンスラインの考え方)
2.パフォーマンスラインのタイプ分類(4パターン)
3.パフォーマンスラインのチェック方法
4.パフォーマンスラインを投球動作に活かす
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書籍情報
- ISBN:9784881170731
- ページ数:128頁
- 書籍発行日:2014年4月
- 電子版発売日:2021年8月6日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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