泌尿器外科 2021年(Vol.34 No.臨時増刊号)【特集】日本泌尿器科学会東部総会記録集

  • ページ数 : 156頁
  • 書籍発行日 : 2021年6月
  • 電子版発売日 : 2022年5月25日
6,050
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 110pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

特集 日本泌尿器科学会東部総会記録集

1.COVID-19との対峙―私たちの経験と英知を集結して―/2.Non-coding RNAs in the management of prostate cancer-/3.わが国における輸入感染症対策について ほか


≫ 「泌尿器外科」最新号・バックナンバーはこちら

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

序説


このたび伝統ある「泌尿器外科」に第85回日本泌尿器科学会東部総会の記録集をまとめていただけることに感謝申し上げます。日本泌尿器科学会の総会および支部総会としては初めてのonlineでの学会として2020年9月25日から10月16日まで開催させていただきました。通常と異なる開催形式にも関わらず参加登録者は2,130余名の延べ参加をいただきました。会員・非会員含めてご参加いただいた皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。

テーマとしては「24時間泌尿器科宣言─こたえは現場にある─」と掲げさせていただきました。泌尿器科診療のみならず昨今の医療全般に共通して言えることとして,高度化と専門分化がキーワードになっていると思います。診断における高度化では,生化学検査や画像検査におけるより感度・特異度の高い手法が開発され,便利かつより正確な診断がなされるようになってきました。そして治療においては悪性腫瘍の薬物療法にみられるように,複数の薬剤の至適使用方法を常に的確に選択するには,専門性を発揮しなければいささか複雑になりすぎた感があります。高度化と専門分化が進むことで,泌尿器科診療も各分野においてはいかにも先鋭化して行きそうですが,実は新たな分野との関連性が認められることで,より学際的に研究・診療を進めることになった面もあろうかと思います。何を申し上げたいかと言いますと,われわれ泌尿器科医が社会に貢献できる点は,あくまで泌尿器科診療を通じて医師としての責務を果たすことであるということです。診療はやはり一期一会であり,いかに診療が高度化・専門分化しようとも患者各個人の様々な背景に応じて対応することが重要であり,それにはデータのみに頼らず常に現場で思考・判断をしなければならないという点を重視しようと考えた次第です。また東部総会ということもあり,若干教育的なプログラムを意識して編成させていただきました。

Web学会につきましては,完全online方式と実参加も含めたhybrid方式があることは皆様ご承知の通りです。当時の判断としましては正直なところどれくらいの経費がかかるか予想しかねる点もあり,会場経費をなしにする完全online方式といたしました。アンケートを採ったわけではないので限られた意見ではありますが,移動の手間が省けた点,一定期間の視聴期間を設けたことで視聴したいプログラムに時間を気にせずアクセスできたという点などの好意的な意見や,やはり対面による白熱した議論ができなかったというご指摘などを耳にいたしました。また企業側からは特に展示についてはコストパフォーマンスに大きな問題がある点をご指摘いただいております。今回はcovid-19感染があったための開催形式変更でしたが,今後感染などの要因なくしてもこうしたwebを用いた開催形式は一考の余地があると思われます。どこかでweb開催(hybrid方式を含む)に関する点検・検証がなされる機会があるとありがたいと個人的に考えております。

改めまして,第85回日本泌尿器科学会東部総会にご参会いただいた皆様に深謝申し上げ序文といたします。


第85回日本泌尿器科学会東部総会
会長 中島 耕一
(東邦大学医学部泌尿器科学講座)

目次

序文 / 中島 耕一

特別講演

1.COVID-19との対峙―私たちの経験と英知を集結して― / 舘田 一博

2.Non-coding RNAs in the management of prostate cancer / Rajvir Dahiya

3.わが国における輸入感染症対策について / 福島 靖正

教育講演

1.外来で知っておきたい小児泌尿器疾患─「現場」で困らないために─ / 三井 貴彦

2.図脳論再考─泌尿器科手術と外科解剖─ / 加藤 晴朗

3.細胞機能の可視化 / 高橋 倫子

4.脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン[2019年版]のポイント / 関戸 哲利

シンポジウム1

ウロダイを極める

1.膀胱内圧測定,内圧尿流検査のポイント / 東郷 未緒,他

2.膀胱出口部閉塞と排尿筋収縮力の評価のポイント / 橘田 岳也,他

3.腹圧性尿失禁・骨盤臓器脱におけるUDSのポイントと空気式カテーテルについて / 朝倉 博孝,他

4.神経因性下部尿路機能障害におけるウロダイナミクス診断のポイント / 三井 貴彦,他

シンポジウム2

低活動膀胱の今後の展望

1.低活動膀胱の定義の変遷 / 関戸 哲利

2.超音波検査でUAB/DUが解るのか / 皆川 倫範

3.内圧尿流検査によるUAB/DUの診断 / 山西 友典,他

4.UAB/DUの治療について─これまでとこれから─ / 高岡栄一郎

シンポジウム3

TURBOの展望 TURBtのスタンダードになり得るか

1.膀胱の層構造を維持し,正確な病理診断を目的としたlayer maintained TURBT─ ERBT/TURBO困難症例に対する手技の検討─ / 岡田 洋平

2.当科におけるTURBOの適応基準と限界 / 瀬尾 崇,他

3.膀胱腫瘍一塊切除術はスタンダードになり得る─当院での経験をふまえて─ / 竹内 康晴,他

シンポジウム4

小児泌尿器科手術の現場を語る:小児泌尿器科救急疾患

1.北海道大学病院および関連施設における小児泌尿器救急疾患の現状 / 今 雅史,他

2.前橋赤十字病院における小児泌尿器科救急対応 / 鈴木 光一,他

3.東京における小児泌尿器科の急性疾患とその対応 / 佐藤 温子,他

4.大学病院外来での小児救急症例 / 山辺 史人,他

シンポジウム5

地域医療を守る office urologyの問題点と課題

1.泌尿器科開業の実際と地域医療における役割 / 長谷川道彦

2.在宅医療として泌尿器科ができること / 太田 雅也

3.地域医療を守るoffice urologyの問題点と課題 / 眞下 正道

シンポジウム6

性感染症の新たな展開

1.迅速検査法の開発 / 青木弘太郎

2.梅毒の診断と治療 / 髙橋 聡

3.クラミジア感染症の動向と対応 / 和田耕一郎

4.淋菌の動向と対応 / 市原 浩司

シンポジウム7

ECIRSを実践する

1.当院におけるECIRSの実際 / 矢野 仁,他

2.当院におけるECIRSの実際─合併症を減らすためにしていること─ / 田部井 正

3.小児腎結石への適応と実践 / 濵本 周造,他

4.ECIRSの適応と導入─新科立ち上げからECIRSを開始した経験から─ / 工藤 大輔

シンポジウム8

先行的腎移植を推進するために

1.先行的腎移植の現状 / 石井 大輔

2.PEKTへの障壁─悪性腫瘍や心疾患の既往を有する症例へのPEKT ─ / 中川 由紀,他

3.PEKTへの障壁─血液型不適合および既存抗体陽性例へのPEKT ─ / 堀田記世彦,他

4.PEKTへの障壁─ ADPKDを原病とする症例へのPEKT ─ / 篠田 和伸

5.小児慢性腎臓病に対する先行的腎移植 / 佐藤 裕之

シンポジウム9

男性不妊症:さらなる治療成績の向上を目指して

1.男性不妊症に対する内科的治療の展望 / 黒田晋之介

2.男性不妊におけるマイクロサージャリー,外科的治療の展望 / 木村 将貴

3.新しい治療診断への展望 / 小林 秀行

シンポジウム10

症例に学ぶ。トラブルシュートできた症例。治療に難渋した症例

左腎摘出術後に発症した難治性乳糜漏を集学的治療により治癒した1例 / 松村 直紀,他

シンポジウム11

症例に学ぶ,免疫関連有害事象

1.昭和大学病院におけるNivolumab療法,Nivolumab/Ipilimumab併用療法で経験したirAEの検討 / 森田 順,他

2.イピリムマブ+ニボルマブ併用療法により,免疫関連有害事象による自己免疫性筋炎をきたした転移性腎細胞癌の1例 / 大久保尚弥,他

3.転移性腎癌に対してニボルマブ・イピリムマブ併用療法中に劇症型心筋炎を発症したが救命しえた1例 / 久保田哲嗣,他

4.Ipilimumab/Nivolumab併用療法後に発症した重症筋無力症の1例 / 前田 啓介,他

シンポジウム12

前立腺癌診断 画像データを如何に活かすか

PSMA PET/CTが治療方針の決定に有用であった転移性前立腺癌3例 / 車 英俊,他

パネルディスカッション1

災害と医療

1.東日本大震災における大規模透析患者移送の経験 / 新村 浩明,他

2.災害時の間欠自己導尿に関する問題点 / 中川 晴夫,他

3.亀田メディカルセンターにおける,災害時の医療活動の実践 / 亀田 省吾

4.東邦大学医療センター大森病院でのCOVID-19対応 / 山辺 史人,他

パネルディスカッション2

医療現場の働き方改革

1.昭和大学泌尿器科におけるシフト表導入による働き方改革への意識改革 / 森田 順

2.医療現場の働き方改革「本院の取り組み」 / 大山 力

3.当院での取り組み─働き方改革と医療安全の両立を目指して─ / 佐竹 直哉,他

パネルディスカッション3

ハイボリューム移植施設におけるCOVID-19への対策:感染初期からを振り返って

1.東邦大学医療センター大森病院腎センターでの対応 / 河村 毅,他

2.名古屋第二赤十字病院におけるCOVID-19に対する対応 / 渡井 至彦,他

3.北海道大学病院におけるCOVID-19流行時の腎移植および透析管理について / 田邉 起,他

一般演題

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 10.0 以降

    外部メモリ:8.0MB以上(インストール時:23.9MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:32.1MB以上

  • android icon

    AndroidOS 5.0 以降

    外部メモリ:8.0MB以上(インストール時:23.9MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:32.1MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784865174250
  • ページ数:156頁
  • 書籍発行日:2021年6月
  • 電子版発売日:2022年5月25日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。