泌尿器外科 2022年4月号(Vol.35 No.4)【特集】泌尿器腫瘍と遺伝性/家族性疾患:2022アップデート

  • ページ数 : 96頁
  • 書籍発行日 : 2022年4月
  • 電子版発売日 : 2022年6月1日
¥3,300(税込)
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商品情報

内容

特集 泌尿器腫瘍と遺伝性/ 家族性疾患: 2022 アップデート
遺伝性/ 家族性腫瘍総論:遺伝性腫瘍へのアプローチ/HBOC と前立腺癌/前立腺癌におけるBRCA 遺伝子検査 ほか

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序文

序文


皆様ご存知のように,大部分の癌は,年齢を重ねるにつれて遺伝子(DNA)が傷つくという後天的な遺伝子の変化(体細胞変異)の蓄積により起こります。しかしながら全体の5 ~10% の癌は遺伝性腫瘍であり,その大部分では単一遺伝子の病的バリアントを生殖細胞系列の遺伝情報としてもっており,その遺伝子が癌抑制遺伝子として働いていると考えられています。最近は,泌尿器腫瘍を起こす遺伝性疾患についても理解が深まり,一部ではその知見に基づく臨床応用が進んでいます。今回は,この分野のエキスパートの先生方に最新の知見を示していただき,各遺伝性疾患の特徴,診断のポイント,臨床応用の現況,近未来の展望について,一般の泌尿器科の先生方にわかりやすく有益な情報をお伝えすることを目的として企画いたしました。

原稿をすべて読ませていただきましたが,本当に勉強になりました。個人的な経験になりますが,最近,極めて濃厚な家族歴からHBOCは確実と考えられた患者が,BRCA1/2生殖細胞変異の検査で陰性となりました。不思議に感じていたのですが「遺伝性/ 家族性腫瘍の総論」の項で生殖細胞系列の遺伝学的検査の限界について記載されていて腑に落ちました。「現行の遺伝学的検査で病的バリアントを認めなくても,発症年齢や家族歴等から臨床的に遺伝性腫瘍が疑われる場合には,家系内のがん発症年齢などを参考にしながら,がん検診を受けることの大切さを患者・家族に伝える必要がある」とのことです。そのようにしたいと思いました。

遺伝性腫瘍の頻度が5 ~10% であることは自分の実感よりもずいぶんと高く,おそらく今まで遺伝性腫瘍を少なからず見逃してきたものと自省しています。読者の先生方,是非とも本特集に目を通していただけますでしょうか。より多数の泌尿器科遺伝性腫瘍の患者が適切に診断,治療されるようになるのではないかと期待しています。一方,遺伝性腫瘍は患者本人のみならず家族にも医学的影響,心理学的影響が起こりえますので,十分な時間をかけた遺伝カウンセリングが大切です。また泌尿器領域以外の腫瘍も発生しますので関係している他科との連携も重要です。繰り返しになりますが,これだけ多くいる遺伝性腫瘍の患者を適切にマネジメントすることは泌尿器科医として必要なたしなみになったといえます。本特集はその一助になると信じます。


東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腎泌尿器外科学教室
藤井 靖久

目次

特集:泌尿器腫瘍と遺伝性/家族性疾患:2022アップデート

序文

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腎泌尿器外科学教室  藤井 靖久

遺伝性/ 家族性腫瘍総論:遺伝性腫瘍へのアプローチ

国立がん研究センター中央病院遺伝子診療部門  渡辺 智子,他

HBOCと前立腺癌

九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野  松元 崇,他

前立腺癌におけるBRCA遺伝子検査

東京医科歯科大学病院がん先端治療部  池田 貞勝

リンチ症候群と泌尿器癌

国家公務員共済組合連合会虎の門病院泌尿器科  浦上 慎司,他

腎癌(VHL病)

東京大学大学院医学系研究科泌尿器外科学講座  佐藤 悠佑

遺伝性腎癌(BHD,HLRCC,その他)

横浜市立大学医学部泌尿器科学  蓮見 壽史

結節性硬化症と腎腫瘍

金沢医科大学病院ゲノム医療センター  新井田 要

褐色細胞腫・パラガングリオーマ(pheochromocytoma/paraganglioma:PPGL):遺伝子診断の最近のトピックス

筑波大学医学医療系臨床医域スポーツ医学/ 検査医学  竹越 一博

新編集委員会企画

泌尿器科領域の展開

泌尿器外科編集委員会編

連載

第135回 泌尿器科領域におけるトラブルシューティング

腹腔鏡手術における トラブルシューティング

関西医科大学総合医療センター腎泌尿器外科  三島 崇生,他

症例報告

クエン酸製剤開始後にX線透過性の異なる両側腎尿管結石が消失した1例

積善会十全総合病院泌尿器科  渡邉 雄一

直腸癌術後の勃起不全に対してタダラフィル5mg連日投与による陰茎リハビリテーションを施行した2例の報告

大阪暁明館病院泌尿器科  松原 聡彦,他

膀胱癌BCG膀胱内注入療法後に発生したNephrogenic adenomaの1例

三愛病院泌尿器科  岡野 由典,他

IgG4関連腎臓病を背景とするindolent B細胞リンパ腫疑いの1例

横浜市立大学附属病院泌尿器科  入部 康弘,他

地方会

第261~263回 日本泌尿器科学会東北地方会

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書籍情報

  • ISBN:9784865174717
  • ページ数:96頁
  • 書籍発行日:2022年4月
  • 電子版発売日:2022年6月1日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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