ICUとCCU 2021年9月号(Vol.45 No.9)【特集】日本版敗血症診療ガイドライン2020 の注目すべきトピックス:急性期管理

  • ページ数 : 72頁
  • 書籍発行日 : 2021年9月
  • 電子版発売日 : 2022年6月17日
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商品情報

内容

特集 日本版敗血症診療ガイドライン2020 の注目すべきトピックス:急性期管理
日本版敗血症診療ガイドライン2020 の経緯と特徴/感染の診断/画像診断と感染源のコントロールにおける注目すべきトピック ほか

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序文

特集にあたって


日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同で日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)2020を作成し,2021年2月25日に正式出版した。

診療ガイドラインとは,“エビデンスのシステマティック・レビューと複数の治療選択肢の利益と害の評価に基づいて患者ケアを最適化するための推奨を含む文書”と定義される。国際的にも普及しているGRADE(Grades of Recommendation,Assessment,Development and Evaluation)システムでは,ガイドラインの推奨の決定は,①エビデンスの質,②利益と害のバランス,③患者の価値観や希望,④コストや資源(保険診療)の利用─の4要因によって行われる。医療水準や医療環境だけでなく,医療経済,保険制度,宗教,文化の違いなどさまざまな因子が推奨には反映され,世界標準をターゲットにした診療ガイドラインが各国で必ずしも使いやすいとは限らない。

敗血症は,あらゆる年齢層が罹患する頻度の高い重篤な疾患であり,発症早期から迅速かつ適切な全身管理を要し,敗血症患者のケアを最適化することを目的とした診療ガイドラインの役割は極めて大きい。国際的な敗血症診療ガイドラインとしては,Surviving Sepsis Campaign Guidelines(SSCG)が2004年から4年ごとに改訂を重ね,グローバルな診療の標準化に貢献してきた。とくに,重要な急性期診療をバンドル(束)として提示した点は高く評価され,改訂ごとにバンドルも単純化・迅速化(診断1時間以内)している。

一方,日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)は,2012年から4年ごとに改訂され,わが国の医療レベル・保険制度・わが国ならではのトピックスなどを考慮しており,世界標準のSSCGとは一線を画する。J-SSCG2016では,SSCG2016にはない斬新な領域〔ICU acquired weakness(ICUAW)とPost-Intensive Care Syndrome(PICS),DIC診断治療など〕を取り上げたが,J-SSCG2020では新たに注目すべき4領域(神経集中治療,Patient-and Family-Centerd Care,Sepsis TreatmentSystem,ストレス潰瘍)を追加し,計22領域となった。臨床的に重要な118の臨床課題(CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出し,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者を含む226名で改訂作業にあたった。また,新しい試みとしてCQごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れ,アプリケーションとしても配信を試みた。

J-SSCG 2020は,多職種がかかわる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。本特集では,そのなかでも“急性期治療”として注目すべきトピックスを取り上げ,1)感染の診断,2)画像診断と感染源コントロール,3)抗菌薬治療,4)初期蘇生・循環作動薬,5)ステロイド療法・免疫グロブリン療法,6)DIC診断と治療,7)急性腎障害・血液浄化療法―各領域の班長(特別委員会委員)から推奨に至る経緯などを詳しく解説いただいた。現時点のエビデンスを整理し,臨床現場で活用していただくとともに,今後の臨床研究に向けて新たな課題をピックアップする機会にしていただければ幸いである。


小倉 裕司
大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター

目次

【特集】日本版敗血症診療ガイドライン2020 の注目すべきトピックス:急性期管理

特集にあたって

小倉 裕司

日本版敗血症診療ガイドライン2020 の経緯と特徴

江木 盛時・小倉 裕司

感染の診断

谷口 巧

画像診断と感染源のコントロールにおける注目すべきトピック

高橋 希・中田 孝明

抗菌薬治療

志馬 伸朗

「初期蘇生・循環作動薬」の注目すべきトピックス

垣花 泰之

ステロイド療法・免疫グロブリン療法

藤島清太郎

DIC 診断と治療

射場 敏明

急性腎障害・血液浄化療法

土井 研人

【症例】

ヒドロコルチゾンが著効したネオスチグミン不応性急性結腸偽閉塞症の1 例

藤岡 淳・渡邉 典行・宮内  崇

開心術術後に治療抵抗性Ventricular Tachycardia/Ventricular Fibrillation が発症したが,内服抗不整脈薬とICD 植え込み術のうえ独歩退院できた1 例

三浦 航・前畠 慶人・四宮 沙理・嶋津 和宏・山崎 克晃・西田 朋代

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書籍情報

  • ISBN:9784865174380
  • ページ数:72頁
  • 書籍発行日:2021年9月
  • 電子版発売日:2022年6月17日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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