眼科 2023年11月号 65巻12号 特集 涙道疾患の最新情報 【電子版】

  • ページ数 : 112頁
  • 書籍発行日 : 2023年12月
  • 電子版発売日 : 2023年11月16日
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内容

トピックス、診療のコツ、症例報告、どこから読んでもすぐ診療に役立つ、気軽な眼科の専門誌です。今月の特集は「涙道疾患の最新情報」と題し、さまざまな眼表面疾患や術後感染と関わりを持っている涙道ならびに常在細菌叢の話題を取り上げました。その他、本誌編集顧問でもある小口芳久先生からのメッセージや、ボツリヌスを使った斜視治療とデジタル技術を用いた弱視治療に関する綜説、各種連載、投稿論文も是非ご一読ください。

序文

序論


今月号では,「涙道疾患の最新情報」ということで,涙道疾患と細菌感染の関係および,涙道の細菌感染を起点とするアレルギー反応を介した眼表面への影響を取りあげました。ご存じのように,急性あるいは慢性の感染性涙嚢炎の所見を伴わない白内障手術を控えた症例で,涙道閉塞が発見されることがときにあります。臨床的に涙嚢炎所見がみられなくても,結膜嚢の細菌層は大きく変化していることが明らかとなっています。さらには,長期に抗菌点眼薬が処方されているような慢性の一進一退の感染性涙嚢炎では,薬剤耐性菌の存在が背景にあるかもしれないと考えることができます。加えて,涙道閉塞に対する涙嚢鼻腔吻合術後は,鼻腔と涙嚢の腔の連続性が大きく増すことで,涙道細菌叢も影響されることが取りあげられています。

一方,多くの原著論文で,涙道の細菌感染では,内眼手術や緑内障手術での術後感染性眼内炎のリスクに注意を払う必要があることが提唱されています。術前の涙管通水試験の重要性を認識し,実施を怠らないように努めたいと思います(勤務する和歌山県立医科大学では,筆者の入局の昭和63 年から欠かさず,継続されています)。

涙道疾患と細菌感染に対する非外科的対応(抗菌薬やポビドンヨード)も大きく誌面が割かれています。使用可能な抗菌点眼薬が増えるなか,今一度,知識を整理したいと思っています。さらには,細菌感染を基礎としたアレルギー反応による角膜の上皮欠損・潰瘍性疾患もlacrimal drainagepathway disease-associated keratopathy(LDAK)として注目されています。ぜひ,この機会に情報をアップデートしていただけましたら幸いです。

今回の特集では,常日頃遭遇する涙道閉塞に関連する疾患と細菌感染の関係,および涙道閉塞に対する治療後の症例の管理における細菌感染の位置づけに関する情報を一括してお届けできたのではないでしょうか?と感じています。編集委員一同,ぜひ,ご一読をお勧めしたいと思います。


雑賀司珠也
和歌山県立医科大学眼科学講座

目次

特集 涙道疾患の最新情報

序論

雑賀 司珠也

1.涙道閉塞と細菌叢

住岡 孝吉

2.涙道閉塞のポビドンヨード治療後と細菌叢

石川 聖

3.涙道疾患による非感染性角膜疾患

井上 英紀

4.涙道閉塞の外科治療後と細菌叢

平岡 孝浩

レジェンドからのメッセージ

私の歩んだ眼科学

小口 芳久

綜説

ボツリヌスを使った斜視治療

金田 和豊

デジタル技術を用いた弱視治療のマネージメント

半田 知也

マルチモーダルイメージングによる眼科疾患の診断と病態解明

11.外傷性毛様体解離

木嶋 理紀

機器・薬剤紹介

69.視線分析型自動視野計 ゲイズアナライジングペリメーターGAP

三宅 正裕

原著論文

当院における保険診療内低加入度数分節型眼内レンズと高次非球面眼内レンズの比較

菅原 芙美

症例報告

血管新生緑内障を合併した慢性網膜壊死の1例

末武 将平

私の経験

原田病に対するステロイド加療中にミオパチーを発症した1例

坂井 翔太

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書籍情報

  • ISBN:9784003506512
  • ページ数:112頁
  • 書籍発行日:2023年12月
  • 電子版発売日:2023年11月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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