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- 整形・災害外科 2020年8月号 63巻9号 特集 青少年野球における投球障害の現状と予防の歩み【電子版】
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内容
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序文
特集
青少年野球における投球障害の
現状と予防の歩み
日本のスポーツ界の歴史の中で,高校野球は春夏の甲子園球場で名勝負を繰り広げて国民に愛されてきた。私たちは故郷の代表として炎天下で歯を食いしばりながら投げ抜く投手の姿に共感し,そこにいつまでも変わらない価値を見出していた。そしていま,高校野球が変わろうしている。日本高等学校野球連盟(日本高野連)が投手の球数制限という新たな取り組みとともに,青少年野球のあり方を次のステージへと導こうとしている。
その背景にあるのは小中学生の野球少年に起きていた投球障害の問題であった。強くなることを優先する指導者と過剰な期待を求める保護者の中で,まだ未熟な骨格や不完全な投球動作しか持ち合わせない子どもたちがどれほど傷つき,その夢や才能を失っていたのだろうか?
日本高野連が動き始めた球数制限の意義は,単に高校球児に向けられたものではないはずである。それは多様な社会の中で野球を選んでくれた子どもたちへの慈愛であり,そこに関わる指導者・保護者すべての大人たちへの警鐘である。選手が故障することなく健全に野球を楽しみながら夢の甲子園の舞台を目指してほしいというメッセージが込められていることを感じる。
今回の特集では高校野球の球数制限という視点から投球障害について病態,診断と治療,手術,疫学と予防,バイオメカニクス的基礎研究まで専門的かつ情熱をもって様々な活動をされている先生方に寄稿いただいた。また長年にわたって高校野球が取り組んできた選手のケアの理念,各野球連盟と深い接点をもって医療支援活動をされてきた状況も紹介いただいた。今回の大きな変革が多くの先生方の地道な活動によって前進したものであることを改めて感じる。
もちろん球数制限だけでは解決しない問題があることは理解している。しかし球数制限という誰もができる小さな行動を切り口にして,青少年の投球障害予防のみならずスポーツ障害予防の全体について垣根を越えて議論が進む可能性を期待する。
振り返ると私たち整形外科医を中心に,医療側からの成長期の投球数の適正化は1990 年代から提言がされていたが,その声は野球界に十分届かなかった。日本の未来に向けてスポーツ医学の改革が医療者とスポーツ現場の相互理解と協働によって進むことを願う。
(山本智章)
目次
臨床 大腿骨近位部骨折術後患者に対する訓練時間の増加と退院時転帰との関係
研究 頚椎の形態学的検討―頚椎棘突起の形状とaccessory transverse foramina
経験 指尖部損傷に対する母指球皮弁での治療
症例 徒手整復不能であった膝蓋骨垂直脱臼骨折の1例
特集:青少年野球における投球障害の現状と予防の歩み(企画:山本智章)
成長期投球障害の特徴,診断と治療―肘関節
成長期投球障害の特徴,診断と治療―肩関節
小学生野球選手に対する検診と投球数制限
日本整形外科学会,運動器の健康日本協会および全日本野球協会による小中学野球の実態調査
日本高等学校野球連盟の歩みと有識者会議
スポーツ医からみた野球界の課題
新潟県高等学校野球連盟の球数制限の提言とその背景
少年期の投球動作の特徴と投球障害予防への活用
医療と野球の接点を構築するための活動
Personal View 医師の働き方改革と組織のトップ
整形外科手術名人のknow-how 腱板断裂性肩関節症に対する棘下筋回転移行術
スポーツ医学つれづれ草(8) あやまちは,やすき所になりて
医療のグローバル化とその課題(5) 医療通訳士の認証制度設計
腱靱帯研究のフロンティア(8) 歯周靱帯とメカニカルストレス
新しい医療技術 新しいコンセプトに基づいたshort femoral nail の開発
机上の想いのままに(27) ルサンチマンの世界
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書籍情報
- ISBN:9784003306309
- ページ数:142頁
- 書籍発行日:2020年8月
- 電子版発売日:2020年8月7日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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