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- ALS写真と動画でわかる二次救命処置 第4版
商品情報
内容
蘇生ガイドラインの改訂にあわせて全面的に内容を見なおした決定版.
写真と動画を豊富に掲載し視覚的,直感的,かつ実践的な内容になるよう編集した蘇生テキストの決定版.
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
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序文
序文
この本をお読み下さる方は,二次救命処置(ALS:advanced life support)が心停止傷病者の社会復帰率に寄与する率はさほどでないことをよくご存じのことと思う.確実な一次救命処置(BLS:basic life support)なくしてALSはあり得ない.心停止となった人に対し,適切なBLS/ALSができることは,重要な命題ではあるが,これは最低限の教育や体制であって,もはやそれだけでは十分とは言えないことが指摘されている.特に心停止の予防が重要で,日本蘇生協議会(JapanResuscitation Council:JRC)蘇生ガイドラインではガイドライン2010の時から,救命の連鎖の一番目に加えられた由縁である.ガイドライン2020ではその傾向はさらに強まっている.よく,「ガイドライン2020は2015から大きく変わっていない」と感じている人がいる.ある意味正しいが,根底にある考え方は5年間ごとに進化しており,それが反映された救急蘇生法の指針2020(医療従事者用)を読み解いていただきたい.
わが国の救命処置の体系はアメリカ心臓協会のAdvanced Cardiovascular Life Support(ACLS:心停止や心筋梗塞,脳卒中に対応する概念)としてスタートした.しかし,BLS/ACLSだけで,臨床の現場を解決できるわけではない.本書が目指したものは心停止前の気道の問題,呼吸の問題,敗血症を代表とする循環の問題,意識障害,感染症,外傷など多岐にわたるもの,救命の連鎖の一つ目の輪である.つまり,本来は救急蘇生と呼ぶべき概念の中に含まれる.ならば,「写真と動画でわかる二次救命処置」ではなく,「写真と動画でわかる救急蘇生」と名乗るべきであろう.なぜこのような呼称を用いたのか? 普及しているネーミングを用いたいというあざとさがあったこと,部分的には「救急蘇生法の指針2020(医療従事者用)」より詳しく解説したり,「指針」に記載していないことも解説しなくてはならないという事情があったことによる.また,姉妹書BLSに対応する名称が,「救急蘇生」というのも違和感があった.このため「写真と動画でわかる二次救命処置」という名称を用いたが,用語の使い方としては適切でないことはご理解・ご容赦いただきたい.
心停止対応も重要であるが,例えば心停止にしないための気道管理は極めて重要である.なぜなら,気道が開通していない患者には数分しか時間の余裕しかなく,ABCDEアプローチは気道から始まるからである.非心停止の気道管理を極めるには,救急医学,麻酔学,循環器学,外傷学,侵襲学,集中治療学など幅広い分野を網羅しなくてはならない.現場で使える内容で,かつこれらを1冊にコンパクトにまとめた教科書…これが理想であるが,この要求を満たす書籍は私の知る範囲では存在しない.この要求を満たすものを,本書のような厚みで作ろうというのは余りにも無謀である.網羅は到底無理であるが,日常の臨床でよく遭遇する救急病態にできるだけ対応できる内容に絞り込んだ.本書を読み込み,訓練していただくと,「あのGakkenの本に書いてあるとおりで助かった」という事例に遭遇するはずである.その遭遇は鮮烈に効果的である.
Gakkenメディカル出版事業部,特に黒田氏・海辺氏には深く御礼を申し上げたい.常に,ワガママとも思えるいろいろなこだわりに満ちた注文を最後まで根気よく聴いて対処していただき,本当に感謝している.また,執筆に協力して下さった著者の方,動画編集に協力してくれた当院のスタッフならびに特定非営利活動法人 大阪ライフサポート協会のコース設定運営委員会委員,事務局一同に謝意を示す.どうか,救急蘇生教育を心から愛する人間達が作り上げた本書の「コダワリ」の部分をたっぷりとご堪能いただきたい.
令和5年3月 執筆者・動画作成者を代表して
特定非営利活動法人大阪ライフサポート協会
監修 小林正直
目次
1章 総論
1 JRC蘇生ガイドライン2020の要点
2章 ALSに必要な診断治療手段
1 チーム医療
2 気道管理と呼吸管理
3 輸液・薬剤投与経路の確保
4 救急薬剤
5 心電図とリズム
6 電気的治療
7 CPR手技,装置
8 エコー(The RUSH Exam)
9 呼吸不全に対するV-V ECMO
3章 非心停止への対応
1 重症・不安定な患者へのアプローチ(心停止の予防)
2 院内迅速対応システム(rapid response system:RRS)
3 Aの異常①:気道の危機
4 Aの異常②:緊急気道確保
5 Aの異常③:緊急気道管理(挿管困難症例に対処する手段)
6 Bの異常①:呼吸障害の病態,症状,対応
7 Bの異常②:呼吸障害(肺炎,到死的気管支喘息,ARDS)
8 Bの異常③:呼吸障害(COVID-19の呼吸不全)
9 Cの異常①:循環不全/ショックの分類と診断
10 Cの異常②:循環不全,ショックの初期治療,敗血症ガイドライン2020
11 Cの異常③:重症急性心不全,急性冠症候群(ACS)の初期診療
12 Cの異常④:頻拍
13 Cの異常⑤:徐脈
14 ABCの異常:アナフィラキシー
15 Dの異常①:意識障害の鑑別
16 Dの異常②:意識障害患者の初期診療手順
17 Dの異常③:脳神経蘇生
18 外傷の初期診療
4章 心停止のALS
1 心停止の原因検索とチーム医療の重要性
2 心停止のアルゴリズム
3 小児の二次救命処置(ALS)
4 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応心停止ALS
5 救命処置中のモニタリング(ことに呼気CO2モニター)
6 体外循環補助を用いたCPR(ECPR)
7 ROSC後のモニタリングと管理(PCAS)
8 ROSC後の予後予測
9 特殊状況下の心停止
10 院内での救命処置記録
11 救命処理中止(TOR)の考慮
12 死因の究明
5章 救急救命士・ナースに求められる役割
1 救急救命士に求められる役割
2 ナースに求められる役割
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書籍情報
- ISBN:9784059885412
- ページ数:298頁
- 書籍発行日:2023年3月
- 電子版発売日:2023年6月14日
- 判:AB判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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