達人に学ぶ！ 眼瞼小手術

眼瞼の疾患は日常診療でよく遭遇する疾患であり，治療法を知っておくと診療・治療の幅が広がるため一般眼科の先生方にもぜひご存じ頂きたいと考え今回の企画を立案した．

各項目に述べられている手術はすべて局所麻酔で行えるものであり，眼形成の手術としては初歩のものになる．処置室で行える出血の少ないものから手術室で行ったほうがよいものまで，各分野の専門家に執筆していただいた．わかりやすいように平易な文と写真を多用して項を執筆していただいたので，各先生方の技術・施設水準に合わせて日常診療に取り入れていただけたら幸甚である．

プランナー　鹿嶋友敬
群馬大学眼科学教室　眼形成外科

保存版 保存版　OCT画像アトラス（緑内障編）

緑内障の診療において，検者が細隙灯顕微鏡検査や隅角検査，眼底検査を行い，観察することは基本であるが，各検者の評価には個人差が存在することや観察可能な範囲が限られ，緑内障の診断や進行予測に情報が不足しうる．昨今，光干渉断層計（OCT）の発展と普及により，OCTを診療の場に用いることが多くなった．OCTは，非侵襲的に前眼部や眼底の観察が可能であり，高速化，トラッキング，画像の重ね合わせにより，鮮明な画像を取得可能となった．さらにセグメンテーション技術の向上により，ミクロン単位の定量化ができることは，診断のみならず経過観察にも有用と期待される．

本特集では「保存版OCTアトラス（緑内障編）」として，前眼部，黄斑部，視神経乳頭のOCTによる観察と診断の注意点，また，緑内障診療の応用版ともいえる「近視と緑内障の鑑別」について，エキスパートの先生方に，それぞれの視点から記載をお願いさせていただいた．明日からの診療に直接役に立ち，さらにこれから緑内障診療を学ばれる若手の先生方にも大変参考になる特集となっている．

プランナー　中澤 徹
東北大学大学院医学系研究科
神経感覚器病態学講座・眼科学分野

ここまでできる　老視矯正アップデート

「老視矯正」には角膜側からのアプローチと水晶体再建術における眼内レンズ（IOL）からのアプローチという2種類がある．角膜をターゲットにする方法はLASIKと角膜インレイである．IOLを用いる方法は，単焦点IOLによるモノビジョン法と，技術進歩が著しい多焦点IOLを用いるものである．中高年の良好な視機能保持のためには，老視とのかかわりが重要になってくる．眼鏡なしの生活を望む患者さんが来院したときの老視矯正に対する手術に関しての考え方と最新情報をアップデートしておきたい．

プランナー　須藤史子
東京女子医科大学眼科学教室／埼玉県済生会栗橋病院