Heart View 2024年2月号 HFpEFを紐解く

  • ページ数 : 103頁
  • 書籍発行日 : 2024年1月
  • 電子版発売日 : 2024年1月9日
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内容

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序文

企画にあたって

桑原宏一郎(信州大学医学部循環器内科 教授)


超高齢化社会の到来に伴い,わが国でも左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)患者が増加している。すでにHFpEFはわが国の心不全患者の約半数を占め,その心不全に占める割合は左室駆出率の低下した心不全(HFrEF)を超えている。HFpEFの予後はHFrEFと同様に不良であるにもかかわらず,HFrEFの生命予後改善に有効であるとする治療薬が,HFpEFに対する大規模臨床試験においては生命予後改善に対する明確な有効性を示すエビデンスを示せなかったことから,長らくHFpEFに対して有効な治療方針が示されていなかったことが問題であった。

そのような状況のなかで,近年SGLT2阻害薬がHFpEFに対し心血管死と心不全入院(あるいは心不全悪化イベント)からなる複合主要評価項目を有意に減少させることが,大規模臨床試験において相次いで示された。また,HFpEFに対して生命予後改善を示すことができなかった薬剤でも心不全入院抑制効果を示すものはあり,これらのことからHFpEFに対する治療アプローチも大きく変わりつつある。さらにこうした臨床試験の結果などから,HFpEFの病態に対する理解の進歩もみられる。

一方で,HFpEFに対して生命予後改善効果が薬物療法により得られにくい原因として,HFpEFがさまざまな併存症や病態と関連した異質性の高い症候群であることが考えられる。そのため,HFpEFをさらにいくつかの臨床表現型に分類し,それに基づいて有効な薬物療法を考慮することや,HFpEFに特異的な治療標的を見出すことの必要性も指摘されている。

本特集では,HFpEFに対する診断,治療アプローチの標準化を目指して,現時点でのHFpEFに対する理解を整理し今後の課題について議論するために,それぞれのエキスパートの先生方に解説していただいた。本特集を読者の皆様の心不全診療,研究にお役立ていただければ幸いである。

目次

特集:HFpEFを紐解く~診断・治療の標準化のために必要なこと~  企画・構成/桑原宏一郎

[識る]

1 HFpEFの疫学とフェノタイピング  谷 友太,小保方 優

2 HFpEFの病態における炎症の意義  多田篤司,安斉俊久

3 冠微小循環障害からHFpEFを識る  山本英一郎,辻田賢一

4 左室拡張障害からHFpEFを識る  岸 拓弥

5 心房機能障害からHFpEFを識る  南 健太郎,中務智文,石津智子

6 肺高血圧症合併の機序からHFpEFを識る  佐藤大樹,矢尾板信裕,安田 聡

[診る]

7 HFpEFをどう診断する?:診断アルゴリズムを中心に  山本一博

8 HFpEFに隠れている二次性心筋症をどう診断する?  南澤匡俊,桑原宏一郎

9 心エコーパラメータでHFpEFをどう診断する?  河田 侑,瀬尾由広

10 バイオマーカーでHFpEFをどう診断する?  尾上健児

11 MRIでHFpEFをどう診断する?  中森史朗,土肥 薫

[治す]

12 SGLT2阻害薬でHFpEFを治す-RCTエビデンスから紐解く有効性-  坂東泰子

13 RAAS阻害薬でHFpEFを治す  名越智古

14 利尿薬でHFpEFを治す  小島聡子,大石 充

15 [Expertise]HFpEFの非薬物治療の現状  今村輝彦

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書籍情報

  • ISBN:9784008102802
  • ページ数:103頁
  • 書籍発行日:2024年1月
  • 電子版発売日:2024年1月9日
  • 判:A4変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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