運動学 第2版<15レクチャーシリーズ理学療法・作業療法テキスト>[動画付き]

  • ページ数 : 196頁
  • 書籍発行日 : 2024年3月
  • 電子版発売日 : 2024年3月12日
¥2,860(税込)
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商品情報

内容

運動学は,運動障害を治療対象とする理学療法士や作業療法士にとってその理論的基盤となるものである.本書では異常運動を見極めその原因を分析できるようになるために,正常な運動とその仕組みに関して学ぶ.筋骨格系の構造・機能と関節運動との関係、力学原理に基づく運動の記述と解釈,姿勢保持と歩行の特徴,運動学習の理論的枠組み,運動を継続するための運動学習などについてまとめた.第2版では,ビデオによる解説を追加,全ページフルカラーとした.

序文

序文(第2版)


このたび,本書『運動学』は内容を一部改訂し,第2版を刊行する運びとなりました.初版が2012年に刊行されてから,10年以上の歳月が経過しました.この間,本書が理学療法士・作業療法士の養成教育において微力ながらも貢献できたことに対し,責任編集者として非常に嬉しく感じています.

運動学(kinesiology)は,身体運動の仕組みに関する諸問題を解剖学,生理学,力学,心理学などの諸原理を用いて探究し,体系化された学問です.その範囲は広く,筋骨格系の構造と機能,身体に加わる力との関係,身体運動の発現とその制御機序,運動技能の獲得過程など多岐にわたります.

このような身体運動の仕組みを理解することは,理学療法士や作業療法士にとってきわめて重要です.これは,理学療法士や作業療法士は,病気やケガなどの原因によって運動機能や日常生活における諸動作の遂行能力に低下をきたした人々に対して,専門技術を用いて改善を図る専門家であるからです.低下した運動機能や動作の遂行能力を評価し,その原因を特定し,適切な治療方法を選択するという臨床思考プロセスにおいて,身体運動の仕組みに関する知識は不可欠です.それゆえ,理学療法士・作業療法士養成教育では,運動学が必須の専門基礎科目として位置づけられています.

15レクチャーシリーズは,理学療法士や作業療法士を目指す学生とその学生に教授する教員に向けた教科書として企画され,本書『運動学』は,正常な身体運動の仕組みに関する基本的事項を内容の中心に据え,15回の講義回数に分けて構成されています.

今回の改訂では,理学療法士や作業療法士になるうえで修得すべき基礎知識とは何かという観点で各Lectureのテーマと内容を見直しました.とくに歩行動作に関しては,2つのLectureに分けて内容を充実させました.また,初学者が身体運動の仕組みを視覚的にイメージしやすいように,本書で用いているイラストをすべてカラーにし,見やすさに工夫を施しました.加えて,関節運動や姿勢制御,歩行動作に関する動画を作成しました.動画にリンクする二次元コードを関連するページに掲載していますので,二次元コードを読み取ってご視聴ください.本書で解説するすべての内容を動画で紹介することはできませんでしたが,授業や自己学習の教材としてお役立ていただければ幸いです.

本書を通して,理学療法士や作業療法士を目指す学生諸君が身体運動の仕組みについての理解を深め,運動機能や日常生活における諸動作の遂行能力の低下をきたす人々に対して,適切な理学療法や作業療法を実践できる専門家として成長していかれることを願っています.


2024年1月

責任編集 小島 悟

目次

LECTURE 1 生体力学 (小島 悟)

1.生体力学とは

2.物体の運動

3.運動学

4.運動力学

5.身体のてこ

Step up

1.生体におけるつりあいの例題

2.関節モーメントとパワー

LECTURE 2 運動器の構造と機能 (小島 悟)

1.関節の構造と機能

2.骨格筋の構造と機能

Step up 運動連鎖

LECTURE 3 肩関節複合体の運動学 (小島 悟)

1.肩関節複合体

2.肩関節複合体の関節構造と関節運動

3.肩関節複合体の運動に関与する筋

Step up

1.肩甲上腕関節の可動域制限とその制限因子

2.上肢挙上における大結節の位置関係と通路

3.肩峰下インピンジメント

LECTURE 4 肘関節・前腕の運動学 (小島 悟)

1.肘関節・前腕

2.肘関節・前腕の関節構造と関節運動

3.肘関節・前腕の運動に関与する筋

4.肘関節・前腕の機能

Step up

1.肘関節・前腕の可動域制限に伴う代償

2.上腕三頭筋麻痺に対する代償

3.肘関節角度と上腕二頭筋,上腕筋,腕橈骨筋のモーメントアーム長

LECTURE 5 手関節・手指の運動学 (小島 悟)

1.手関節・手指の関節構造と関節運動

2.手関節・手指の運動に関与する筋

3.手のアーチ

4.手の把握動作

Step up

1.腱鞘

2.手の変形

LECTURE 6 股関節の運動学 (河治勇人)

1.股関節

2.股関節の関節構造と関節運動

3.股関節の運動に関与する筋

Step up

1.矢状面における股関節筋群の機能が骨盤・腰椎アライメントに及ぼす影響

2.骨盤アライメントが股関節接触面積,股関節応力に及ぼす影響

LECTURE 7 膝関節の運動学 (河治勇人)

1.膝関節

2.膝関節の関節構造と関節運動

3.膝関節の運動に関与する筋

Step up extension lagの病態力学

LECTURE 8 足関節・足部の運動学 (山中悠紀)

1.足関節・足部

2.足関節・足部の基本構造

3.足関節・足部の関節運動

4.足関節・足部の運動に関与する筋

5.足部の機能

Step up

1.足関節捻挫

2.外反母趾

LECTURE 9 脊柱・体幹の運動学(1) (山中悠紀)

1.脊柱

2.脊柱の基本構造

3.脊柱の運動

4.頸部・頸椎の構造と機能

Step up

1.脊柱側彎

2.頸椎症性脊髄症

LECTURE 10 脊柱・体幹の運動学(2) (山中悠紀)

1.胸部の構造と機能

2.腰部の構造と機能

Step up

1.椎間板変性

2.腰椎椎間板ヘルニア

LECTURE 11 顎関節と顔面の運動学 (小島 悟)

1.顎関節

2.顎関節の関節構造と関節運動

3.顎関節の運動に関与する筋

4.咀嚼時の下顎運動  5.表情筋

Step up

1.表情筋の麻痺

2.顔面神経麻痺

LECTURE 12 姿勢 (小島 悟)

1.姿勢とその制御

2.力学的にみた物体の安定性

3.安静立位姿勢とその制御

4.外乱動揺下での立位姿勢制御

5.姿勢制御における感覚機構

6.予測的姿勢制御

Step up 人体の重心点の算出

LECTURE 13 歩行(1) (小島 悟)

1.歩行周期と各相の役割

2.歩行の距離・時間因子

3.歩行時の身体重心移動と関節運動

4.歩行時のエネルギー消費量

Step up 代表的な異常歩行

LECTURE 14 歩行(2) (小島 悟)

1.歩行時の床反力,足底圧中心

2.歩行時の関節モーメントと関節パワー

3.歩行時の筋活動

Step up

1.小児の歩行

2.高齢者の歩行

LECTURE 15 運動学習 (小島 悟)

1.運動学習とは

2.記憶

3.運動の学習段階

4.練習

5.動機づけ

6.運動学習におけるフィードバック

7.学習の転移

8.パフォーマンスと運動技能

Step up 運動学習の諸理論

LECTURE 12 Step up 解答

巻末資料

TEST 試験 (小島 悟)

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書籍情報

  • ISBN:9784521749051
  • ページ数:196頁
  • 書籍発行日:2024年3月
  • 電子版発売日:2024年3月12日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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