2年目からのICU看護 気道・呼吸・鎮静ケア

  • ページ数 : 319頁
  • 書籍発行日 : 2024年3月
  • 電子版発売日 : 2024年3月15日
¥3,300(税込)
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商品情報

内容

意識,気道,呼吸,リハのケアの根拠や考え方がやさしくわかる!
もっとケアを深めたいICUナースのために,絶対必須の意識・気道・呼吸・リハの看護の根拠や考え方をやさしく解説.よりよい看護ケアに役立つ,患者さんの評価や実践のポイントがわかる.後輩指導の参考にも.

序文

はじめに


「集中治療室(ICU)での重症患者ケアって何だか難しい」という話をよく聞きます.確かにICUに入室する患者さんは重症で,たくさんのモニター,点滴や機器類にサポートされています.患者さんの状態も複雑で複合的,ドクターに話を聞きたくてもなかなか会えなかったりして,とってもわかりづらいのも仕方ありません.

ICUナースは一般的に,3~5年目になるとプリセプター制度により,新人ナースの指導に当たることがあります.新人がICUにやってくると,きっと次から次へと質問攻めにあいます.「先輩,患者さんのSpO2が90% と低いです」「先輩,なんでこの点滴って使っているんですか?」…もう,大変ですね.本書は,ドクターが日頃何を考え気をつかっているのか,またケアの根拠や考え方を先輩ナースの皆様と共有し,指導の参考にもしてもらうための本です.普段はちょっとわからなくても,すぐにドクターに聞きづらいことってありますよね.そんな先輩ナースの些細な疑問や,重症患者ケアで大事なことを本書に詰め込みました.したがって新人ナースは本書を開いてはいけません.2年目以降の先輩ナースがこっそり読んで,新人に指導をする立場になったときには,かみ砕いて自分の言葉で教えてあげてください.

「ICUの能力は患者さんとナースが中心となった多職種のチームによって構成された総合力によってはじめて発揮される」と私は常々思っています.特にこの考えは,2020年からの新型コロナウィルスのパンデミックによって改めて実感しました.ICUでは,ナース,ナースプラクティショナー,栄養士,薬剤師,臨床工学技士,理学療法士,作業療法士,ドクターなどなどたくさんの方が働いています.感染防護のために顔はみえなくても,その中心的な役割を果たしているのは,間違いなく患者さんの最も近くで24時間365日,常に寄り添っているナースの皆様です.ICU力は看護力と直結しています.

本書ではちょっと難しい集中治療医学を,看護の専門家である皆様と楽しくわかりやすく共有できたらと思います.日々の忙しくて大変だけど,とってもやりがいのあるICU看護やケアに,本書が少しでもお役に立てれば幸いです.

謝辞

第4章では私にリハの考え方や技術を本当に事細かく教えてくれた,さいたま赤十字病院作業療法士の西井秋子氏,そして本書の執筆の機会を与えてくれ終始励ましてくださった羊土社編集部の保坂早苗氏,髙野真実氏,スタッフの皆様に心からお礼申し上げます.

最後に,私に集中治療医学のあらゆる大事なことを教えてくださり,ICUで昼夜関わらず常に試行錯誤しながら,患者さんに思いやりをもってケアにあたっているすべてのナースに感謝を申し上げます.


2024年2月

国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 集中治療科
早川 桂

目次

はじめに

プロローグ

さぁ,ICUケアの勉強会がはじまります

Part1 意識

1.まずは鎮痛からはじまる物語

2.鎮静のコツをおさえよう!

3.鎮静薬はどう使う?ミダ,プロポ,デックスなど

4.せん妄=不穏は間違いです!

5.せん妄のリスクと対策 できることからコツコツと

Part2 気道

1.How to 気管挿管 目指せ!!挿管介助マスター

2.気管チューブのトラブル対策 計画外抜管とチューブ固定

3.気道吸引だけじゃない!VAP予防のあれこれ

4.抜管に向けて整えていくこと

5.さあ,実際に抜管してみよう

6.苦手意識は不要です!気管切開について

7.気管切開チューブの謎に迫る!特徴と構造,使い分けの基本

Part3 呼吸

1.見逃し厳禁!血液ガス2パターン

2.人工呼吸器の基本のキ

3.NPPVを上手に使おう

4.酸素療法のコツ

5.ネーザルハイフローのいろいろ

6.肺障害を起こす病態

7.ECMOについて 肺を治すのは患者さん自身の力

Part4 リハビリテーション

1.PICSなしのケアを目指そう ICU-AWとリハビリテーション

2.Let’s do it!関節可動域(ROM)訓練

エピローグ

安心・安全なICUを目指そう

索引

天使のコラム

・エピとサブ!?

・レミフェンタニルの使い方

・見当識って?

・「1日1回鎮静中断」と「ナースによる鎮静プロトコル」

・GABA受容体

・薬の呼び方のいろいろ

・夢の不思議

・ふるえるほどの…?

・「ICU 帰室」って?

・麻酔科が恐れるアルファベット「CVCI」

・チューブの定期交換はVAPを防ぐ?

・抜管前ステロイド

・ポータブルエコー

・必ずチューブの構造を理解して!

・よくみる「なんとかアス」

・酸素も毒になる?

・ネームプレートのなかには…

・ネーザルハイフローでは「口を閉じて」?

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書籍情報

  • ISBN:9784758109772
  • ページ数:319頁
  • 書籍発行日:2024年3月
  • 電子版発売日:2024年3月15日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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