流れがわかる英語プレゼンテーションHow To [動画付き]

  • ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2013年12月
  • 電子版発売日 : 2019年5月22日
3,850
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商品情報

内容

英語でのプレゼンを控えたすべての人へ!

国際学会発表での英語プレゼンの心構え、発音などの英語力強化方法、スライド作りのコツ、質疑応答を乗り切るテクニック、抄録(アブストラクト)の書き方などを、流れに沿ってわかりやすく解説!日本人が苦手な英語でのプレゼンテーションの本質を掴み、成功させるためのテクニックを、長年海外で活躍し、今も日本から世界へ情報を発信し続ける著者が、これまでの海外生活や日本人留学生への英語プレゼンの指導経験から生み出された独自の理論をもとに伝授します。医学系に限らず、これから海外に情報を発信するすべての方が世界の舞台で堂々と渡り合っていくために読んでいただきたい一冊です。

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序文

はじめに

本書はこれまで私が手がけてきた『流れがわかる』シリーズの第3弾として企画しました。いかに情報を発信していくかに主眼を置いた本シリーズですが,本書は英語プレゼンにフォーカスを絞ることで,われわれ日本人が最も苦手とする口頭発表・プレゼンで世界にどう挑んでいくかを順序立てて説明しています。プロローグでも述べていますが,国際学会などでのプレゼンは,日本人が比較的得意な学術論文とは大きく異なる役割を持っています。記録として残るのは論文で,これは非常に重要なことですが,世界の舞台で相手の心を掴むのに必要なのは英語での説得力あるプレゼンなのです。

日本の研究成果がなかなか世界に認められない理由の1つが,この英語プレゼン力不足にあると考えられます。これは学術的な分野に限ったことではありません。政治や経済の世界でもこれだけグローバル化が進んでいる昨今,(残念ながら)世界共通語となってしまった英語を駆使して世界に訴えかける力は,分野を超えてわが国の国益に関わる問題ではないでしょうか。

本書は単なる英語プレゼンのセリフ集ではありません。プレゼンの本質(英語によるプレゼンに限らない)を掴み取ることを目標としています。英語プレゼンを成功させるには様々な要素があり,英語力はその1つ(もちろん大事)にすぎません。スライド作成の工夫から話し方の工夫,質疑応答のやり方まで,マスターすべきことは他にもたくさんあります。究極的にはプレゼンはエンターテイメントであり,人心掌握術でもあります。この辺りのプレゼンの極意に迫ることが1つの目標です。一方,小手先だけのテクニックでは当然ダメで,本当に必要なのは「このことを伝えたい」というメッセージであり,それを伝えるpassion(情熱)です。英語力すら,この「イイタイコト」というプレゼンの本質の前には情報伝達の道具にすぎません。しかし実は,何を自分が伝えたいのかすらわからずに(あるいは考えずに)プレゼンをしている人が多いのです。この辺りもまた,本書の重要なメッセージ,核の部分であります。読者の皆さんも本書を通じて,小手先のテクニックだけでなく是非その辺りまでプレゼン哲学を深めていただければと思います。

プレゼンの準備に費やすことができる時間は読者の皆さんそれぞれで違っているでしょうから,それによって異なるアプローチで費やせる時間を最大限に生かして準備が進められるように構成にも工夫をしました(「本書の使い方」参照)。本書を活用して一人でも多くの方が,英語プレゼンを通じて世界の舞台で堂々と渡り合っていかれることを期待します。


佐藤 雅昭

目次

プロローグ

1 なぜ英語プレゼンが重要か?

1.なぜ英語論文だけではダメなのか?

2.あなたはメールや手紙だけで異性を口説けるか?

3.「村社会」としてのアカデミック・コミュニティ

4.英語プレゼンは絶好のチャンス


2 なぜ英語プレゼンは難しいのか?

1.そもそも英語プレゼンは馬鹿らしい?

2.劣等感で自滅しない

3.「イイタイコト」は何なのか?


3 『英語プレゼン苦手症候群』の処方箋

1.英語プレゼンに必要な力

2.英語学習にまつわる迷信

3.英語上達に必要なたった1つのルール

英語力強化編

第1章 英語ロジック-日本人英語最大の弱点

1.結論が最後の日本語ロジックは誤解のもと

2.英語ロジック「結・理由・転・結」を学ぶ

3.英語ロジック「結・理由・転・結」を鍛える


第2章 英語らしく聞こえるための5つのsecrets

1.Secret① 音程を抑えて話してみよう

2.Secret② 階段を降りる調子で話してみよう

3.Secret③ 声帯を開け続けるつもりで話してみよう

4.Secret④ 思い切って音をつなげてみよう

5.Secret⑤ 思い切って音を脱落させてみよう


第3章 リスニングとスピーキングの統合学習

1.リスニングに必要な要素

2.リスニングトレーニングとスピーキングの統合学習

3.プレゼン会場特有のリスニングの難しさに対応する

スライドプレゼンテーション編

第1章 必ず押さえたいスライド作成の基本

1.スライド作成の基本ルール5

2.視覚に訴えてプレゼンへの理解を深めよう


第2章 「イイタイコト」の核心に迫る黄金の7行ルール

1.黄金の7行ルール

2.7行ルールの精神で「イイタイコト」=プレゼンの核心に迫る


第3章 プレゼンの基本的な流れとスライド,スクリプトの実例

1.座長(chairperson)による演者紹介

2.紹介に対するお礼

3.つかみの一言

4.Background/Introduction

5.Materials and Methods

6.Result

7.まとめのスライド

8.プレゼンの終わり方


第4章 聴衆を惹きつける魅力的なプレゼンとは

1.聴衆のテンションの低さに注目

2.戦うためにはまず敵を知れ!聴衆に合わせたプレゼンを

3.聴衆の負担を減らせ!細かい配慮で快適プレゼン


第5章 プレゼンを成功へ導くリハーサル術

1.スクリプトとスライドとの刷り合わせでレベルアップを

2.客観的フィードバックで改善点を洗い出せ!

質疑応答サバイバルテクニック編

第1章 重要で難しい質疑応答―最大の壁を乗り越えろ!―

1.なぜ質疑応答は重要か

2.国際学会のたびに頻発する「痛ましい」事態

3.プレゼンの準備のわりに質疑応答が不十分

4.なぜ質疑応答は難しいのか


第2章 質問を聞く段階での3つの重要テクニック

1.質疑応答で陥りやすい誤り

2.Crying technique

3.Rephrasing technique

4.Interrupting technique


第3章 質問への答え方

1.YesもNoも言えない日本人

2.結論(=答え)をまず最初に

3.実際の答え方

エピローグ 鉄は熱いうちに打て

1.発表のフォローアップ

2.発表の反省と今後の勉強計画

3.すぐに論文にまとめよう

特別付録 採用される国際学会抄録7つのポイント

1.全体のバランスをとろう

2.Backgroundは2文におさめよう

3.Methodは"詳しすぎず簡単すぎず"

4.Resultには数値を入れよう

5.Conclusionは2~3文におさめよう

6.制限文字数に合わせよう

7.インパクトのあるタイトルにしよう

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書籍情報

  • ISBN:9784779211850
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2013年12月
  • 電子版発売日:2019年5月22日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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