- m3.com 電子書籍
- 臨床医学:外科系
- 救急医学
- ICU・手術室の薬-鎮痛・鎮静薬・循環器用薬・呼吸器用薬・抗菌薬... -はや調べノート
商品情報
内容
ICU・手術室の主要93薬剤について、看護師が押さえておきたいポイントを集中治療医が現場目線で解説。刻々と変化する重症者の看護における「投与されている薬の影響」「次の治療の先読み」などのベースとなる薬剤の知識を、臨床現場で“すぐ引け、すぐ読め、よくわかる”ようまとめた一冊です。
序文
巻頭言
われわれの体の恒常性を維持しているのは,自律神経系,内分泌系,免疫系であります.
呼吸や循環,代謝などに少々変調を来しても,この三つの系が作用して正常域になるように働きます.この働きがうまくいかなくなったときに,病院を受診し医療スタッフにサポートしてもらって恒常性を維持するわけです.この働きが最も抑制された状態が,「重症」とか「クリティカル」と表現されます.
これらの系の中心を考えると,自律神経,内分泌は視床,免疫は白血球になります.手術室では多くの患者さんが麻酔をかけられており,これらの系は抑制された状態にあります.ICUにおいては,鎮静で麻酔のような状態にあるとも考えられますし,全身性炎症反応症候群(Systemic Inflammatory Response Syndrome;SIRS)では,これらの系だけでは恒常性を維持できない状態です.このため,誰かがこれらの系に代わって,あるいはこれらの系を補助するために追加的に薬剤を投与する必要があります.このため,ICUや手術室は自律神経系,内分泌系,免疫系をサポートする薬物が使用される場ということになります.
本書の編集にあたっては,このような臨床現場の特徴を生かすことと,本シリーズの名称である「はや調べノート」の形式を生かすことを念頭に置きました.まず,薬剤の分類に重点を置き,「何の薬か」がぱっと見てわかるように全体の構成を工夫しました.このため,いくつかの分類では多数の薬剤が入り少し見づらくなりましたがご容赦ください.
またDPC病院においては,調整係数のなかで後発品への移行率が問われています.読者の皆さんの施設でも,多くの後発品が使用されていることと思います.そこを鑑みて,本書では後発品の欄も加えました.原則は「薬品名」+「発売社名」としていますが,多くの後発品があるため少し注意してご覧ください.
本書はこういった意図で編集・出版されたものであり,いわゆる「クリティカル領域」で働く,言い換えれば患者さんの自律神経系,内分泌系,免疫系をサポートしている医療従事者のサポートになれば幸いです.
2014年10月吉日
西 信一兵庫医科大学 集中治療医学科 主任教授
同病院 副院長
西 信一
目次
【第1章 中枢神経系用薬】
◆第1節 麻薬性鎮痛薬 アヘンアルカロイド系
(1)モルヒネ塩酸塩水和物
◆第2節 麻薬性鎮痛薬 非アルカロイド系
(1)フェンタニルクエン酸塩
(2)ケタミン塩酸塩
◆第3節 非麻薬性鎮痛薬(オピオイド)
(1)ブプレノルフィン塩酸塩
(2)ペンタゾシン
◆第4節 全身麻酔薬
(1)プロポフォール
(2)チオペンタールナトリウム
(3)ドロペリドール
◆第5節 抗精神病薬 ブチロフェノン誘導体
(1)ハロペリドール
◆第6節 抗不安薬 非ベンゾジアゼピン系
(1)ヒドロキシジン塩酸塩
◆第7節 抗不安薬 ベンゾジアゼピン系
(1)ジアゼパム
(2)ミダゾラム
◆第8節 α2作動性鎮静薬
(1)デクスメデトミジン塩酸塩
◆第9節 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) サリチル酸
(1)アスピリン・アスピリン配合錠
◆第10節 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) プロピオン酸
(1)フルルビプロフェンアキセチル
◆第11節 非ピリン系解熱鎮痛薬
(1)アセトアミノフェン
◆第12節 消炎・鎮痛薬
(1)インドメタシン
(2)ジクロフェナクナトリウム
◆第13節 コキシブ系(COX-2選択的阻害薬)
(1)セレコキシブ
【第2章 末梢神経系用薬】
◆第1節 局所麻酔薬
(1)ロピバカイン塩酸塩水和物
◆第2節 筋弛緩薬 麻酔・手術用注射薬
(1)ベクロニウム臭化物
◆第3節 自律神経系作用薬 副交感神経抑制・遮断薬
(1)アトロピン硫酸塩
【第3章 強心薬】
◆第1節 PDEⅢ阻害薬
(1)ミルリノン
◆第2節 カテコラミン系薬剤
(1)ドパミン塩酸塩
(2)ドブタミン塩酸塩
◆第3節 ジギタリス製剤
(1)ジゴキシン
【第4章 不整脈用薬】
◆第1節 抗不整脈薬 Ⅰa群
(1)ジソピラミド
◆第2節 抗不整脈薬 Ⅰb群
(1)リドカイン塩酸塩
◆第3節 抗不整脈薬 Ⅰc群
(1)ピルシカイニド塩酸塩水和物
◆第4節 抗不整脈薬 Ⅲ群
(1)アミオダロン塩酸塩
(2)ニフェカラント塩酸塩
◆第5節 β遮断薬
(1)ランジオロール塩酸塩
◆第6節 カルシウム拮抗薬
(1)ベラパミル塩酸塩
(2)ジルチアゼム塩酸塩
【第5章 血圧降下薬】
◆第1節 カルシウム拮抗薬 ジヒドロピリジン系第一世代
(1)ニカルジピン塩酸塩
【第6章 血管拡張薬】
◆第1節 硝酸薬
(1)硝酸イソソルビド
(2)ニトログリセリン
◆第2節 カリウムチャネル開口薬
(1)ニコランジル
◆第3節 α型ヒト心房性ナトリウム利尿ポリペプチド製剤
(1)カルペリチド
【第7章 利尿薬】
◆第1節 炭酸脱水酵素阻害薬
(1)アセタゾラミドナトリウム
◆第2節 ループ利尿薬
(1)フロセミド
【第8章 循環器官用薬】
◆第1節 抗血栓薬 抗トロンビン薬
(1)アルガトロバン水和物
◆第2節 ホルモン製剤 プロスタグランジンE1
(1)アルプロスタジル アルファデクス
◆第3節 輸液・栄養製剤 マンニトール製剤
(1)D-マンニトール
【第9章 気管支拡張薬】
◆第1節 キサンチン誘導体
(1)アミノフィリン水和物
◆第2節 β2アドレナリン受容体刺激薬 第二世代
(1)サルブタモール硫酸塩
◆第3節 β2アドレナリン受容体刺激薬 第三世代
(1)ツロブテロール
【第10章 解毒薬・中毒治療薬】
◆第1節 麻薬中毒治療薬(リバース薬)
(1)ナロキソン塩酸塩
【第11章 消化性潰瘍治療薬】
◆第1節 プロトンポンプ阻害薬
(1)ランソプラゾール
◆第2節 H2受容体拮抗薬
(1)ファモチジン
【第12章 ホルモン製剤】
◆第1節 循環作動薬 カテコラミン系薬剤
(1)アドレナリン
(2)ノルアドレナリン
◆第2節 メチルプレドニゾロン類
(1)メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
◆第3節 ヒトインスリン
(1)ヒトインスリン
【第13章 滋養強壮薬】
◆第1節 電解質製剤 カルシウム補給剤
(1)グルコン酸カルシウム水和物
◆第2節 電解質製剤 カリウム補給剤
(1)塩化カリウム
【第14章 血液・体液用薬】
◆第1節 止血薬 抗プラスミン薬
(1)トラネキサム酸
◆第2節 抗血栓薬 ヘパリン製剤
(1)ヘパリンナトリウム・ヘパリンカルシウム
(2)ダルテパリンナトリウム
(3)エノキサパリンナトリウム
◆第3節 抗血栓薬 抗ヘパリン製剤
(1)プロタミン硫酸塩
◆第4節 抗血栓薬 第Ⅹa因子阻害薬
(1)ダナパロイドナトリウム
◆第5節 抗血栓薬 経口抗凝固薬
(1)ワルファリンカリウム
【第15章 代謝性医薬品】
◆第1節 輸液・栄養製剤 アシドーシス治療薬
(1)炭酸水素ナトリウム
◆第2節 タンパク質分解酵素阻害薬 膵炎治療薬
(1)ナファモスタットメシル酸塩
【第16章 生物学的製剤】
◆第1節 抗血栓薬 血液凝固阻止剤
(1)トロンボモデュリン アルファ
(2)乾燥濃縮人アンチトロンビンⅢ製剤
【第17章 抗菌薬】
◆第1節 主としてグラム陽性菌に作用するもの
(1)バンコマイシン塩酸塩
(2)テイコプラニン
(3)ダプトマイシン
◆第2節 主としてグラム陽性菌に作用するもの リンコマイシン系
(1)クリンダマイシンリン酸エステル
◆第3節 主としてグラム陽性菌に作用するもの アミノグリコシド系
(1)アルベカシン硫酸塩
◆第4節 主としてグラム陽性菌に作用するもの オキサゾリジノン系
(1)リネゾリド
◆第5節 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの 第一世代セフェム系抗菌薬
(1)セファゾリンナトリウム水和物
◆第6節 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの 第二世代セフェム系抗菌薬
(1)セフォチアム塩酸塩 ほか
◆第7節 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの 第三世代セフェム系抗菌薬
(1)セフトリアキソンナトリウム水和物
(2)セフォゾプラン塩酸塩 ほか
◆第8節 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの カルバペネム系抗菌薬
(1)メロペネム水和物 ほか
◆第9節 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの βラクタマーゼ阻害剤配合ペニシリン系抗菌薬
(1)タゾバクタム・ピペラリシン水和物
【第18章 抗真菌薬】
◆第1節 主としてカビに作用するもの キャンディン系抗真菌薬
(1)ミカファンギンナトリウム ほか
◆第2節 主としてカビに作用するもの トリアゾール系抗真菌薬
(1)ボリコナゾール ほか
【第19章 抗ウイルス薬】
◆第1節 抗ヘルペスウイルス薬
(1)アシクロビル
◆第2節 抗インフルエンザ薬
(1)ペラミビル水和物
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 10.0 以降
外部メモリ:23.1MB以上(インストール時:50.2MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:92.4MB以上
-
AndroidOS 5.0 以降
外部メモリ:40.7MB以上(インストール時:101.8MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:162.8MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、M2Plus Launcherが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784840449571
- ページ数:184頁
- 書籍発行日:2014年12月
- 電子版発売日:2015年2月20日
- 判:A4変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。
※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。