実験医学増刊 Vol.38 No.12 線維化 慢性疾患のキープロセス~多彩な間質細胞が織りなす組織リモデリング“fibrosis”の理解

  • ISBN : 9784758103886
  • ページ数 : 199頁
  • 書籍発行日 : 2020年7月
  • 電子版発売日 : 2020年7月24日
  • 判 : B5判
  • 種別 : eBook版 → 詳細はこちら
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¥5,940 (税込)
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商品情報

臓器不全の「なれの果て」と考えられてきた「線維症」.近年,動的な細胞ネットワークが支える可逆的な状態と捉えられる知見が蓄積してきました.慢性疾患を打開する、創薬標的としても注目を集める先端研究を紹介!

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■ 序文

「線維化」は,コラーゲンをはじめとする細胞外マトリクスが組織中に異常に増加した状態を指す.すべての臓器は,その臓器を特徴付けている実質細胞,血管や免疫細胞,線維芽細胞等の間質細胞,そして細胞外マトリクスから構成されている.多くの場合,実質細胞に対するストレスや傷害に応答して間質細胞が増殖し,細胞外マトリクスが産生される.このストレス応答,あるいは創傷治癒の過程が正しく制御されない場合に,細胞外マトリクスが過剰に蓄積して「線維化」に至る.この時,実質細胞を含む機能ユニットが欠落するため,一般に「線維化」は臓器機能不全(線維症)を伴う.また,細胞外マトリクスの増加そのものが臓器の“硬さ”や“動き”を抑制し,臓器機能不全を招来することがある.このように「線維化(症)」は,慢性的な臓器障害のなれの果てで,不可逆的かつ予後不良の状態と考えられてきた.

しかしながら近年,従来想定されていた“point of no return”を超えても一定の可塑性が残存する事例が次々に報告され,「線維化(症)」はアンメット・メディカル・ニーズのきわめて高い疾患として注目されるとともに,抗線維化薬の世界的な開発競争が生じている.このような情勢を踏まえて本書では,さまざまな臓器の「線維化(症)」に共通の病態メカニズム,臓器特異的な分子機序,そして治療戦略の開発状況に関して,それぞれの分野のエキスパートにご寄稿いただいた.最近,線維芽細胞の多様性や生理的意義に関する知見が集積し,また実質細胞と多種多様な間質細胞の相互作用が織りなす細胞間ネットワークの存在が明らかになってきた.そこで本書では,正常から疾患〔線維化(症)〕への過程で生じるダイナミックな組織リモデリングを「fibrosis」と定義し,ミクロ(線維芽細胞,細胞間ネットワーク)からマクロ(臓器・疾患)の視点で俯瞰することで,「fibrosis」研究の現状と今後の方向性をご紹介したい.本書を契機に,より幅広い分野の方々に「fibrosis」研究の魅力と可能性を感じていただければ幸甚である.

最後に,ご多忙のなかで執筆を快くお引き受け下さった先生方,本企画を推進してくださった羊土社の早河輝幸氏,本多正徳氏に心より感謝申し上げたい.


2020 年6 月

菅波孝祥,柳田素子,武田憲彦

■ 目次

序【菅波孝祥,柳田素子,武田憲彦】

概論 fibrosis:変わりつつある概念,現在から未来へ【菅波孝祥,柳田素子,武田憲彦】

第1章 線維芽細胞の多様性

 1.線維芽細胞の起源とその多様性【山田 龍,柳田素子】

 2.腎臓間質の線維芽細胞【鈴木教郎】

 3.免疫組織線維芽細胞【澤 新一郎】

 4.がん関連線維芽細胞の多様性と病態における意義【榎本 篤】

 5.肝星細胞の活性化・脱活性化機構と肝線維症治療への展望【中野泰博,稲垣 豊】

 6.血管周囲に存在する線維芽細胞【加藤勝洋】

第2章 線維化を制御する細胞間ネットワーク

 1.局所免疫の要としての三次リンパ組織【佐藤有紀】

 2.細胞死に起因する慢性炎症と組織線維化の分子機構【伊藤美智子】

 3.疾患特異的マクロファージの機能的多様性【佐藤 荘】

 4.SASP因子を介する細胞間ネットワークと加齢性疾患【吉田陽子,清水逸平,南野 徹】

 5.炎症の誘導機構:IL-6アンプの病気への関与【北條慎太郎,内田萌菜,村上 薫,松山詩菜,田中くみ子,村上正晃】

 6.死細胞貪食と線維化【仲矢道雄,堀井雄真,黒瀬 等】

 7.肝星細胞の活性化におけるnon-coding RNAネットワーク【松原 勤,河田則文】

第3章 各臓器疾患における線維化

 1.心臓線維芽細胞の活性化機構【武田憲彦】

 2.間葉系幹細胞投与による肝線維化改善,再生誘導効果【寺井崇二,土屋淳紀】

 3.腎線維化のメカニズムと抗腎線維化療法の開発【岡田浩一】

 4.肺自己免疫疾患と線維症―RBM7の発見【福島清春,佐藤 荘,熊ノ郷 淳】

 5.炎症性腸疾患と腸管線維化―腸管組織障害エントロピーの統合的理解【三上洋平,金井隆典】

 6.全身性強皮症における皮膚線維化【鬼頭昭彦,椛島健治】

 7.網膜における線維化【植村明嘉】

 8.脂肪組織の線維化【田中 都,菅波孝祥】

 9.骨格筋の線維化―起源となる細胞とその特性【上住 円,黒澤珠希,上住聡芳】

 10.子宮における線維化疾患―子宮腺筋症の病態にかかわる分子機構【石沢千尋,廣田 泰】

第4章 線維化に対する次世代アプローチ

 1.生体二光子励起イメージングによる線維化のin vivo解析【宮本 佑,菊田順一,石井 優】

 2.線維症における1細胞トランスクリプトーム解析【津久井達哉,松島綱治】

 3.骨髄の造血微小環境(ニッチ)を構成する間葉系幹細胞の同定―Fibrosisへのアプローチ【長澤丘司】

 4.組織の「硬さ」から迫る線維症研究の新展開【石原誠一郎,芳賀 永】

索引

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