序章 循環を極めよう
1-1 循環とは何か
1 そもそも「循環」って何?
2 循環とは酸素運搬oxygen deliveryと組織灌流perfusionである
3 酸素だけで循環による運搬を代表させてよいのか?
第1章 循環の2要素を極める
1-1 酸素運搬oxygen delivery
1 酸素の絶対量CaO2を考える
2 酸素運搬(oxygen delivery)を考える
1-2 組織灌流perfusion
1 組織灌流(perfusion)を考える
2 臓器血流量と血圧の関係
3 各臓器のperfusion
4 カテコラミンを使うと血流が悪くなる?
5 血圧はどれくらいにすればよいのか?
6 Perfusionの指標は何か? →尿量
7 SvO2はoxygen deliveryの指標ではあるがperfusionの指標ではない
1-3 循環を読み解く
1 Oxygen delivery とperfusionを見る循環管理
2 もっとも大事なのは血圧
3 実際にoxygen deliveryとperfusionを見て考えよう!
4 どのようなときにショック→循環破綻を疑うのか
5 ショックへの具体的対応
6 Cryptic shockに循環の2要素から迫る
第2章 循環に関わる因子を極める
2-1 心拍出量と前負荷/後負荷
1 はじめに
2 前負荷と後負荷
3 前負荷と心拍出量―スターリングの法則
4 後負荷と心拍出量
2-2 静脈系の圧と循環を極める
1 静脈系の圧と循環
2 スターリングの式で考える肺水腫
3 Critical PCWP の変化
4 スターリングの法則で考える循環管理戦略
5 臓器うっ血とCVP
6 心不全管理ではさらに心仕事量を加味する
7 最終的に心拍出量はどれくらいあればよいか?
2-3 改訂スターリングの法則とグリコカリクス理論
1 膠質浸透圧COPをつめる
2 血管内皮細胞輸送のメカニズム
3 グリコカリクスとglycocalyx-junction-break model
4 改訂スターリングの法則
2-4 静脈還流venous return
1 静脈還流(venous return)
2 心臓が悪いと肺水腫を起こしやすいのはなぜ?
3 Unstressed volumeとstressed volume
2-5 血液と粘稠度
1 はじめに
2 粘稠度(viscosity)とは何か
3 血液の粘稠度の規定因子
4 粘稠度の測定?
5 毛細血管における赤血球の流れ方
6 血流における血管径と血液粘稠度
7 グリコカリクスの粘稠度に対する役割
8 粘稠度の循環への影響
9 輸血とoxygen delivery
10 結局ヘモグロビンはいくらで管理すればよいか
11 真に輸血すべきか否かはどのように見極めればよいか
第3章 循環作動薬を極める
3-1 昇圧薬(血管収縮薬と強心薬)
1 はじめに
2 昇圧薬
3 カテコラミンの作用機序
4 各昇圧薬の特性と使い方
3-2 降圧薬
1 降圧薬の基本
2 静注降圧薬
3 降圧薬のエビデンスとパラダイム
3-3 利尿薬
1 はじめに
2 循環作動薬としての利尿薬の位置づけ
3 各利尿薬の作用機序
4 静注利尿薬のレパートリー
5 利尿薬のエビデンス
6 浸透圧利尿薬のエビデンス
3-4 抗不整脈薬
1 抗不整脈薬
2 心臓の電気生理から考える不整脈診療
3 Vaughan Williams分類とSicilian Gambit分類
4 静注抗不整脈薬のレパートリー
5 抗不整脈薬のエビデンス
6 心房細動の治療戦略