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商品情報
内容
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序文
まえがき
看護に“リハ・マインド”を!〜本文、写真、Web 動画で同時に学習〜
本書は看護に当たる皆様方の日常業務にリハビリテーション・マインド(心)を加味していただくため、疾患別のリハビリテーション看護、日常生活の確立を目指してのリハビリテーション支援などについて、文章、看護業務の写真、Web動画といった3つの方法を通してわかりやすく学習できるような構成にしました。
また、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が日常診療に用いている知識・技法、リハビリテーション医療の対象となりやすい疾患、リハビリテーション看護への期待、最新の障害者を取り巻く社会資源・制度などについても詳しく記述しています。
日常看護にリハビリテーション・マインドを加味していただく必要性は、平成26年には国民医療費約41兆円のうち32.8%に相当する約13.4兆円が75歳以上の後期高齢者に用いられるほど、高齢社会の医療で看護師の皆様方が多くの虚弱になりがちな高齢者の看護に携わっておられることに求められます。
病気に罹患しやすい後期高齢者の病気が最新医学の恩恵で治癒しても、合併する重複疾患のために長期臥床を強いられがちとなります。高齢者の筋力は1日の臥床で約3%低下し、3週間以上も臥床すると半減することもありますので、虚弱高齢者が罹病すると再び歩いて退院できなくなる可能性があります。高齢患者の治療に当たっては、心身機能の低下により治療後に福祉に依存する状態にしないよう心掛けたいところですので、3週間以上にわたる入院加療で病気を治せても、高齢患者を治療できたのかと逡巡したとき、「高齢疾患の予後においては、死でなければリハビリテーションである」との格言が蘇ってきます。
虚弱高齢者が増えている現在、高齢患者の入院診療に関わる看護師は、入院中に転倒・廃用性筋萎縮など多くの入院関連機能障害を1つでも少なくするように心掛けなければなりません。また、高齢患者の外来診療に関わる看護師は、在宅療養をしている患者に心身機能や生活機能を高く維持し、住み慣れた地域で自分の思い通りの生活を人生の最後まで全うできるように配慮する必要があります。
このような高齢社会の要請に応じて、病院や診療所で医療・看護を実践するためには、1)心身機能の向上に目を向ける、2)心身機能向上へ専門職の活用を考える、3)心身機能向上に資する社会資源の活用を考える、といった3つの心構え、リハビリテーション・マインドを持つ必要があります。
回復期リハビリテーション病院の医療・看護では、退院後に患者が施設や自宅で閉じこもり状態とならないように心掛けて、リハビリテーション・マインドを持って業務に当たっていますが、回復期リハビリテーション病院や一般病院のリハビリテーション病棟の看護師だけが、リハビリテーション・マインドを保有し高揚させて看護に当たればよい、という時代は去ろうとするほど人口の高齢化が進捗し、虚弱高齢者が増えています。これからは診療所や一般病棟においても、リハビリテーション・マインドを発揮して看護をしていただきたいとの社会の要請に応えるため本書を著わしました。
21世紀のリハビリテーション医療は、上下肢の運動障害を治して移動能力を獲得し、日常生活を営めるようにする、文明社会と関わって暮らせるように高次脳機能を回復させる、などといった“生への挑戦”に加えて、循環器・消化器・呼吸器の働きを回復させて体内の諸臓器の隅々まで栄養と酸素とを供給するといった医学の本質、“死への挑戦”にまで適応範囲を広げています。
このように多岐にわたるリハビリテーション医療の治療法の知識や技法をできるだけ多くの看護師に習得していただくため、リハビリテーション看護の実際を文章と写真で紹介した「写真でわかる リハビリテーション看護」を発刊しました。その後さらに詳細な理解が得られるようにと、重要な看護の流れとポイントを収めたDVD動画を添付したアドバンス版を作成し、今回の新訂版ではDVD動画がWeb配信動画になりました。ウエブスターの英語辞書には「アドバンス」の意味として“ランクを上げると共に前に進める”と記載しています。アドバンス版「写真でわかる リハビリテーション看護」もリハビリテーション看護をより学びやすくしただけでなく、ワン・ステップ進んだ内容をお示ししています。
本書では、主として東京都リハビリテーション病院の看護師、療法士の方々に標準的なリハビリテーション看護とリハビリテーション訓練の実際を示していただいているだけでなく、最先端のリハビリテーション医療を実践しておられる循環器・呼吸器の専門医の先生方に一歩進んだ内容の記述をしていただき、ソーシャルワーカーの方々には障害者を取り巻く社会資源と制度について最新の状況を記述していただいています。
本書は包括的にリハビリテーション看護の知識や技法を学びたい時には著述されている本文を読んでいただき、リハビリテーション看護の様子を大枠で把握したい時には写真を見ていただき、さらにリハビリテーション看護の技法を詳細に確認したい時にはWeb動画を見ていただく、といった3段構えで学習できるようになっています。文章、写真、Web動画の3つの長所を生かすといった、ワンランク上げて進歩させた学習方法を提示しているのがアドバンス版です。
アドバンス版を手元に置いて、高齢社会において医療に携わる過程でリハビリテーション・マインドを加味した看護を通して、一人でも多くの患者が生涯にわたり住み慣れた地域で自分らしい生活を送れるよう、配慮していただきたいと願ってやみません。
2021年1月吉日
原宿リハビリテーション病院 名誉院長
(前 東京都リハビリテーション病院 院長)
林 泰史
目次
CHAPTER.1 今、リハビリテーション看護に期待する
リハビリテーションの歴史と概念
看護師によるリハビリテーション
これからのリハビリテーション医療
CHAPTER.2 療法士のわざを看護に生かそう!
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
CHAPTER.3 疾患別・リハビリテーション看護
脳卒中
【Web動画:体位変換・ワンポイント・リハビリ、口腔機能の維持(顔のストレッチ)】
高次脳機能障害
大腿骨頸部骨折 【Web動画:脱臼の予防(体位変換)】
関節リウマチ 【Web動画:自助具の使用】
脊髄損傷
【Web動画:移乗の介助(頸髄損傷の場合、胸部・腰部損傷の場合)、入浴の介助(シャッフリング入浴)】
慢性閉塞性肺疾患
【Web動画:口すぼめ呼吸、腹式呼吸、排痰法、ストレッチ、歩行・階段昇降】
心筋梗塞
【Web動画:ベッド上での運動、立位、呼気ガス分析併用心肺運動負荷試験(CPX)】
CHAPTER.4 日常生活の援助とリハビリテーション
起き上がり・移乗の自立に向けて
【Web動画:起き上がり→端座位、立ち上がり、ベッド→車椅子、杖歩行】
摂食・嚥下障害に対する援助 【Web動画:嚥下機能の評価(反復唾液嚥下テスト)】
整容・更衣に対する援助
【Web動画:かぶり式上衣を着る・脱ぐ、前開き上衣を着る・脱ぐ、ズボンをは
く・脱ぐ】
排泄の自立に向けて
入浴時の援助 【Web動画:体幹を洗う、浴槽に入る・出る】
コミュニケーション障害に対する援助
注意障害・遂行機能障害に対する援助
うつ傾向に対する援助
CHAPTER.5 リハビリテーション対象疾患の基礎知識
脳血管疾患と麻痺
頭部外傷と高次脳機能障害
骨粗鬆症と大腿骨頸部骨折
関節リウマチと変形性関節症
脊髄損傷と損傷部位別の症状
慢性閉塞性肺疾患と在宅酸素療法
心筋梗塞と心不全
CHAPTER.6 障害者を取り巻く社会資源と制度
訪問看護
地域リハビリテーション支援事業
介護保険制度
障害者総合支援制度
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書籍情報
- ISBN:9784899964414
- ページ数:208頁
- 書籍発行日:2021年2月
- 電子版発売日:2021年3月12日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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