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医学のあゆみ265巻12号 心臓リハビリテーションの最前線

  • ページ数 : 70頁
  • 書籍発行日 : 2018年6月
  • 電子版発売日 : 2023年6月21日
¥1,430(税込)
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商品情報

内容

心臓リハビリテーションの最前線
百村 伸一(自治医科大学附属さいたま医療センター循環器内科)

 わが国は現在高齢化が急速に進行しているが,高齢化に伴いもっとも増加する疾患は悪性腫瘍よりも,心臓および血管の疾患である.そのなかでとくに高齢化で問題となるのは動脈硬化を原因とする虚血性心疾患や脳卒中,さらにはさまざまな心疾患の結果もたらされる心不全である.虚血性心疾患については急性心筋梗塞に対するカテーテル治療は救命という点からもっとも重要であるが,それだけではその後の慢性期の再発予防や予後の改善をもたらすことはできない.抗血小板薬,ACE阻害薬,β遮断薬,スタチンなどの二次予防のための薬物療法と並んで,心臓リハビリテーションは冠動脈疾患患者の予後を改善することがいままでの多くの臨床研究から明らかになっている.一方,心不全についても心臓リハビリテーションがQOL改善のみならず心不全による入院を予防しうることもメタ解析などから明らかになっている.虚血性心疾患,心不全以外のさまざまな心血管病態に対しても心臓リハビリテーションの有効性は確認されているが,さらに,最近心臓リハビリテーションを軸とし多職種が関与する包括的な疾病管理プログラム(DMP)の重要性が注目されるようになった.心疾患とくに心不全においては,単一の治療,例えば薬物療法のみによって得られるアウトカム改善効果は限られる.一方,とくに高齢化が進むにしたがって,患者・家族教育や環境設定なども含めた包括的な心不全DMP実践することによって,心疾患患者のさらなるアウトカムの改善が得られることが期待される.もとより多職種が関与する心臓リハビリテーションはこのようなDMPの実践の場として多くの利点を有している.本特集を通して心臓リハビリテーションの最新のエビデンスに触れ,心臓リハビリテーションの有効性を再認識するとともに,包括的心不全疾病管理プログラムとしての心臓リハビリテーションの可能性および重要性についても認識をあらたにしていただければ幸いである.(序文より一部抜粋)

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序文

はじめに


わが国は現在高齢化が急速に進行しているが,高齢化に伴いもっとも増加する疾患は悪性腫瘍よりも,心臓および血管の疾患である.そのなかでとくに高齢化で問題となるのは動脈硬化を原因とする虚血性心疾患や脳卒中,さらにはさまざまな心疾患の結果もたらされる心不全である.虚血性心疾患については急性心筋梗塞に対するカテーテル治療は救命という点からもっとも重要であるが,それだけではその後の慢性期の再発予防や予後の改善をもたらすことはできない.抗血小板薬,ACE 阻害薬,β遮断薬,スタチンなどの二次予防のための薬物療法と並んで,心臓リハビリテーションは冠動脈疾患患者の予後を改善することがいままでの多くの臨床研究から明らかになっている.一方,心不全についても心臓リハビリテーションがQOL 改善のみならず心不全による入院を予防しうることもメタ解析などから明らかになっている.虚血性心疾患,心不全以外のさまざまな心血管病態に対しても心臓リハビリテーションの有効性は確認されているが,さらに,最近心臓リハビリテーションを軸とし多職種が関与する包括的な疾病管理プログラム(DMP)の重要性が注目されるようになった.心疾患とくに心不全においては,単一の治療,例えば薬物療法のみによって得られるアウトカム改善効果は限られる.一方,とくに高齢化が進むにしたがって,患者・家族教育や環境設定なども含めた包括的な心不全DMP 実践することによって,心疾患患者のさらなるアウトカムの改善が得られることが期待される.もとより多職種が関与する心臓リハビリテーションはこのようなDMP の実践の場として多くの利点を有している.本特集を通して心臓リハビリテーションの最新のエビデンスに触れ,心臓リハビリテーションの有効性を再認識するとともに,包括的心不全疾病管理プログラムとしての心臓リハビリテーションの可能性および重要性についても認識をあらたにしていただければ幸いである.


百村 伸一
自治医科大学附属さいたま医療センター循環器内科

目次

特集 心臓リハビリテーションの最前線

はじめに 百村伸一

心臓リハビリテーションの歴史 牧田 茂

冠動脈疾患と心臓リハビリテーション 横井宏佳

心不全の心臓リハビリテーション 井澤英夫

心臓血管外科術後の心臓リハビリテーションの実際 堀 健太郎・長山雅俊

末梢動脈疾患のリハビリテーションの意義-症状分類からのリハビリとメカニズム 杉村浩之・安 隆則

肺高血圧症の心臓リハビリテーション 福本義弘

心臓リハビリテーションにおけるレジスタンストレーニングの変化 高橋哲也・藤原俊之

包括的疾病管理プログラムとしての外来心臓リハビリテーション 後藤葉一

連載

Sustainable Development を目指した予防医学(12)

周産期領域と予防医学 長田久夫

移行期医療-成人に達する/ 達した患者への医療(5)

小児がん 加藤元博

TOPICS

遺伝・ゲノム学 免疫機能の個人差に関わる遺伝子カタログ-免疫疾患の遺伝的メカニズムの解明に向けて 石垣和慶

消化器内科学 C 型肝炎インターフェロンフリー再治療の実態と今後の展望 芥田憲夫

薬理学・毒性学 Down 症の出生前治療を可能にする新規化合物 小林亜希子・萩原正敏

FORUM

Choosing Wisely キャンペーンとは(9) 患者・市民の立場から2:“賢い患者”をめざして28 年目の活動 山口育子

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書籍情報

  • ISBN:9784006026512
  • ページ数:70頁
  • 書籍発行日:2018年6月
  • 電子版発売日:2023年6月21日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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