若手医師のための 困った時の抗菌薬攻略本

  • ページ数 : 136頁
  • 書籍発行日 : 2024年1月
  • 電子版発売日 : 2024年1月30日
¥1,980(税込)
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商品情報

内容

◆数ある抗菌薬の中から、どんな患者に対して、どの抗菌薬をどう投与するのか、その判断の肝(きも)となる部分をわかりやすく解説!
◆長年にわたり抗菌薬・感染症診療業界をけん引してきた筆者が理路整然と語りかける、若手医師にとって至高の一冊。

序文

はじめに


わが国では、老衰による死亡が増えています。2010年の約4万5,000人から2021年には約15万2,000人と3.4倍に増え、この間の65歳以上の高齢者人口の増加(2010年 約2950万人→2021年 約3640万人)の比率を大きく超えています。一方、肺炎の死亡は2010年が約11万9,000人、2021年は約7万3,000名であり、対照的に減っています。老衰が肺炎に代わって死因の第3位に上がった2017年は減り方が特に大きく、2万人以上減少しました。日本呼吸器学会の「成人肺炎診療ガイドライン2017」の影響もあると考えられます。

同ガイドラインでは「院内肺炎や医療・介護関連肺炎の例において反復性の誤嚥性肺炎のリスクを有しているか、種々の疾患の末期や老衰の状態では、個人の意思やQOLを考慮した治療・ケアを主眼に置き、強力な抗菌薬の投与は慎重に考える」という選択肢が設けられました。終末期と考えられる肺炎例に対して強力な治療が控えられ、また、死亡原因を「肺炎」ではなく「老衰」とする動きが増えていると考えられます。以前から、老衰死亡には肺炎死亡が多いと言われてきましたが、高齢・超高齢者の肺炎死亡はヒトの生死における自然過程の一つであり、老衰死ととらえるようになってきたのです。これも抗菌薬適正使用の一つの姿と考えています。しかし、十分にサポートすべき場面では強力な抗菌薬治療が必要です。抗菌薬は、使うべき時には使わなければなりません。正しく使うためには、対象の感染症を正しく把握すると共に、抗菌薬の一から十までを知る必要があります。今のわが国には優に百を超える抗菌薬があり、多種多彩ですが、本書を一読することで整理と理解を深めていただければ幸いです。


2023年12月吉日

東北文化学園大学医療福祉学部抗感染症薬開発研究部門 特任教授
公益財団法人宮城県結核予防会 理事長
渡辺 彰

目次

はじめに

第1章 抗菌薬の大前提

(1)抗菌薬の作用は、他の医薬品とは大違い

(2)抗菌薬は細菌のどこに効く? どう分類する?

(3)「選択毒性」とは?

(4)耐性菌はいつから? 誰が作ったのか?

(5)「かぜに抗菌薬は使わない」は本当か?

第2章 系統別の特徴をとらえよ

(1)ペニシリン系抗菌薬はここまで使える―群別・グループ別に分けて考えよ

(2)セフェム系抗菌薬は、世代を使いこなせ

(3)カルバペネム系抗菌薬は、最初の一手あるいは最終手段と心得よ

(4)β-ラクタマーゼ阻害薬配合剤は、耐性の種類で使い分ける―Amblerの分類を参照!

(5)アミノグリコシド系抗菌薬は、併用するのが基本

(6)マクロライド系抗菌薬は、第一選択となる場合を押さえよ

(7)キノロン系抗菌薬は、確実に攻める時にしっかり使え!

(8)グリコペプチド系抗菌薬は、必要な時に限定して使え

(9)ST合剤は、他の抗菌薬が効かない時に使え

第3章 抗菌薬療法のキモ

(1)叩いたらすぐ逃げろ! 逃げるに勇気はいるが役に立つ! 抗菌薬療法の極意はhit&away!

(2)実例から入れば、PK-PD理論は難しくない

(3)市中肺炎の治療;経口薬か? 注射薬か? メシを食えるかが大事

(4)原因菌不明の肺炎、2つに分けたら抗菌薬はすぐ決まる

(5)抗菌薬療法;薬が効かないときはこう考える!

(6)抗菌薬療法;薬は効いているけど、いつ終了する?

(7)抗菌薬療法;副作用が出たらこうする!

おわりに

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書籍情報

  • ISBN:9784860921521
  • ページ数:136頁
  • 書籍発行日:2024年1月
  • 電子版発売日:2024年1月30日
  • 判:B6判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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